デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示


ひらめきの月曜日
 
お米を立たせる
キミに任せた


炊きたてのゴハンに対する賞賛の言葉に「うわぁ、お米が立ってる!」というものがある。上手に、おいしそうに炊けた場合に言われることが多い。

大物女優が炊飯器を覗いて「立ってる〜」と嬉しそうに微笑むCMがあったが、あれは「あくまで雰囲気」で言ってるのだと思っていた。長らく自炊生活を続けているが、米が全員「ピン!」と直立しているところなど見たことがない。よその家では立ってるのか?

もしや、私の炊き方に問題があるのだろうか。
吟味に吟味を重ねて、米を立たせる工夫をしてみました。

高瀬 克子



土鍋を使おう

現在、炊飯器界には「遠赤・ダイヤモンド包み炊き」やら「IH厚釜極め炊き」といった謳い文句が躍り、大変魅力的なことになっている。

10年以上使い続けているウチの炊飯器には、申し訳程度に「IH」の文字が見えるのみ。


ボタンも非常にシンプル

何度も「壊れたか?」と思うような炊き上がりを見せ、そのたびに「新しいの買おうかな」と心が揺れたが、今もしぶとく使い続けている。

この炊飯器でも米は立つのだろうが、念には念を入れて、今回は土鍋に登場願った。


使い込まれております

扱いが雑なもので、あちこちが欠けている。しかも最近人気の「米炊き専用土鍋」でもない、普通の土鍋だ。

しかし「きちんと炊けば立ってくれるに違いない」という根拠のない自信に背中を押され、1合半の米を炊くことにした。


研いだ米を30分ほどザルに上げ
同量の水と一緒に火にかけます

なにぶん「硬メシ」が好きなもので、普段はこうしてザルに上げることもない。米を研いだら、とっとと炊く。

もしかして、セオリーを無視した「オレ炊飯」が、米が立たない一因になっていたのかもしれない。あくまで今回は正しい炊飯を心掛けよう。


ブバババババと吹いてきました

吹きこぼれる寸前に火を弱めて、そのまま約10分。火を止める直前に「おこげが出来ますように」と念じて一瞬だけ強火にしたら、コンロから降ろし蒸すこと約15分。この間、絶対にフタを取ってはならない。

そういえば、家庭科の試験で「炊飯における極意。次の○を埋めよ」という虫食い問題が出たことがある。

「赤子泣いても○○○○○」
もちろん正解は「フタ取るな」なのだが、友達の松井さんは「おいしいな」と答えていた。それのどこが極意だ。


くだらないことを思い出してる間に炊き上がりました

常に「テキトー」が信条であるだけに、こんなに注意を払って米を炊いたことなどないかもしれない。これで米が立ってなかったからガッカリだ。

ドキドキしながら、フタを取りました。


 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ

 
Ad by DailyPortalZ
 

アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation