まずはじめはフライドポテトだ。
箱を手に取った感じではもはや中が凍っているようには思えない。決して温かいということはないが、表現すれば「普通の箱の温度」というところだろうか。
ぺりぺりと箱を開けてみる。見た感じは普通。霜が降ってたりはしない。
一本つまむと、んー、なんだろう、「冷たい」という程ではないが…。なんとも言えないまま口に運ぶ。んー、ひんやり? いや、そこまでいかないな。あ、そうだ、「涼しい」だ。涼しいポテト。
どうやら、箱の中に結構あった何も無い空間がぼくの体温を伝わりづらくしていたようだ。
1時間前は完全に凍っていたポテトは、体温で温めることによってサラダ的温度の涼しいポテトになっていた。既にフライドポテトの形をしているから違和感を感じるが、アリといえばアリかもしれない。 |