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ロマンの木曜日
 
下戸がつくる、酒酔い疑似体験メガネ

●体験その4:距離感がつかめない

今振り返ってみても、一番酔いの状態に近かったのは「階段をおりること」だったと思う。

一歩一歩つま先で確認しながら下るのだが、距離感がまったくつかめない。 グレーの配色も疑似酔いに一役買っていたのだろう、最終の段差ではスッ転ぶ寸前だった。

「これだ!」

と思った。
怖かったがうれしかった。

距離感がつかめないうえに、怖かったりうれしかったりの混乱したハイ状態。
まさにこれ「酔っぱらっている」状態ではないのか。


恐怖階段の後遺症で、平地でもへっぴり腰をとおしつつ歩行。
蓮池に飛び込むほどではないが、よく見ようとするとつい前のめりに。

 

●体験その5:笑う

弁天堂(たぶん)が見えてきた。

お堂より前に「めがねの碑」はあるはずだが、そこは見なかったことにして(むしろ見えない)通りすぎ、ゴールの前にお参りをする計画。

酔いメガネ7の重さはどんどん増し、ほとんどマヒしている気がするが、ここにきて私のテンションも上昇中。もうすぐ解放されるからだ。
本堂の階段をのぼるときも、お参り中も、巫女さんに「ここで撮影してもいいですか」と訊ねたときも、私はずっとにやけてヘラヘラしていた。

「酔ったら笑い上戸になる」
なんだよ、ほぼ酔いを制覇した気分だ。


酔っていたのでなにを願っていたのか忘れました。
ゴール直前でヘラヘラ絶好調

 

ゴール「めがねの碑」

「めがねの碑」を前に酔いメガネ7をはずすと、"酔い"というより夢から覚めた気分だ。
暗いトンネルから抜けでた瞬間のような爽快感。
鼻の呪縛から解放されたはればれしさ。

わ!字が読める!
わわ!クッキリハッキリな世界!(裸眼なのに!)
わわー!ちゃんと歩けるー

本当の酔いとちがうところは、酔いから冷めたあとにテンションが最高潮になるということだった。



おそれおおくも「徳川家康所持の眼鏡」

 

●体験その6:二日酔い

私の「自家製酒酔い疑似体験メガネ7」はすばらしい出来だった。

まずカンタンに作れる。
疑似体験はパーフェクト。
いかにも大成功を予感させる漢字の多いネーミング。

当日は就寝まで、痛み止めもさっぱり効かない頭痛に悩まされることとなるが、それもまたメガネ7のクオリティを感じさせる。

そんなつもりはなかったのだが、二日酔いまでシュミレートする奇跡のアイデア発明だった。

すごい二日酔い(後遺症)

全部で189グラムのメガネ7を
鼻と耳で支えて2時間半。

夜中に酔いメガネ7の痕跡を発見。

 

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