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ちしきの金曜日
 
日生のカキお好み焼きを食べてきた
岡山にいってきました。カキお好み焼き食べに。

東京から遙か500キロの西方、岡山県備前市は日生(ひなせ)というカキの名産地に、「カキお好み焼き」という食べ物があるという。

このカキお好み焼きという料理、ホームページで確認する限り、名前そのままで、要するにカキを具に使ったお好み焼きなのだが、入っているカキの量が尋常ではないらしいのだ。

岡山県がどこにあるのかもよくわかっていなかったのだが、このホームページを読み進めていくうちに、僕はカキお好み焼き、略してカキオコに対して、恋に似た感情を持つようになった。

カキオコが食べられるのはカキの捕れる3月末頃まで。カキなのに冬季限定。

後悔なんてしたくない。僕は日生へ向かうべく、新幹線に乗り込んだ。

(text by 玉置 豊



カキオコ食べに日生へ向かう

カキオコを食べるために乗った新幹線のぞみ。しかもお好み焼き屋が混んでいるとイヤだからという理由で平日。

車中、今回の事の発端であるカキオコホームページを運営している、日生カキお好み焼き研究会の会長である江端さんに送っていただいた「カキお好み焼きマップ」を眺めながら、最高時速285キロで近づきつつあるカキオコに想いを馳せる。


熟読させていただきました。

岡山駅から在来線の赤穂線に乗り換えて、50分ほど東京方面に戻ったところにカキオコの日生駅がある。東京から片道5時間。若干遠いような気もするが、四国に車でいくよりは、よっぽど近い。


岡山、本当に来てしまいました。 来ましたよ、日生。カキオコのために。

尚、今回の旅は、僕が食べるのに夢中になってしまい、きっと写真がろくに撮れないと思ったので、デイリーライターの工藤さんに同行していただいた。

 

駅を出たらすぐ海という環境

今日の目標は、カキオコ3軒のハシゴ取材。地図(もちろんカキオコマップ)を片手に、まったくの知らない町を歩きながら、第一の目的地である浜屋を探すのだが、この段階で、もう楽しい。

日生という町は、駅を出てすぐに穏やかな海が広がっており、そこから海岸線に沿ってのんびりとしたメインストリートが続くという、探検気分でウロウロするには最高のシチュエーションなのだ。

カキオコマップが教育テレビの「たんけんぼくのまち」にでてくるたんけん地図に見えてきた。


知らないことが〜おいでおいでしってる〜。

穏やかな海と、なだらかな山。 ちょっと釣りがしたいなあ。2週間くらい。

この町に、気楽に泊まりに来れる親戚か友人が欲しい。

 

カキの気配にいちいち喜ぶ

日生という町はカキの産地だけあって、歩いているとカキの気配を感じさせるものがそこら中にある。海を覗けば岸壁にびっしりとへばりつくカキの稚貝、町中を見渡せばカキの意匠にカキオコポスター。

ディズニーランドに入園した人が、隠れミッキーを見つけてキャーキャーいうように、僕は隠れカキを見つけてニヤニヤする。

オイスターランド、日生。


海を覗けば、 カキがびっしり。

ふと下を見れば、桜に牡蠣。 色あせたポスターさえもグッとくる。

さあ、最初の目的地、浜屋はもうすぐだ。


  一軒目 浜屋へ >
 

 
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