加藤「『あしながおじさん』はよく本屋に置いてあるのですが、『続あしながおじさん』はなかなか置いてなくて…」
店長「『続あしながおじさん』なら、うちにあるよ」
加藤:えっ!?
『あしながおじさん』はアニメにもなった有名な小説。
店内の児童書の棚には、ちゃんと『続あしながおじさん』があった。
『続あしながおじさん』が置いていないのを攻めどころにしようと企んだ加藤だが、予想外の展開に焦る。
加藤「あしながおじさんはアニメにもなっているので、みんな知っていると思うのですが、続編の方はあまり知られていない。続編では1作目の主人公ジュディの親友のサリーが主人公で、ジュディに手紙を書きつづります。サリーが成長していく様子に感動します。続編をお店に置いてほしい。いやもう置いてください、この本あげます」
店長「確かに、表紙がアニメの絵じゃないやつが欲しかったんだ」
「この本あげるから置いてくれ」という加藤の強引なプッシュに、店長はうーんとうなる。
店長「ところで、あなたは『あしながおじさん』を薦める前に読むものがあるでしょう。『少女パレアナ(注1)』読んでよ」
(注1)『少女パレアナ』…ポーター著。「愛少女ポリアンナ物語」というタイトルでアニメ化されている。
『少女パレアナ』を以前から加藤に薦めていた店長が、ここで再び薦め始めた。
店長「俺がここで『パレアナ』をプレゼンしたいよ。『パレアナ』を読まずして『あしながおじさん』を語るべからずだよ」
加藤「誰もそんなこと言ってないですよ」
店長「そういえば、うちに『あしながおじさん』の原書あるよ。英語で読む?」
加藤「挿絵が日本語版と同じなんですね。あ、よつばのクローバーの押し花が挟まってた!わー、かわいらしー」
店長「あ、ホントだ。知らなかった」
加藤「店長読んでないじゃん」
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