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ひらめきの月曜日
 
ギャング釣りで貝とか釣ってきた
ギャング釣りという遊びをしてきました。

  食べ物の自給率が私以上に高い友人から、「ギャング釣りにいこう!」と誘われた。

ギャング釣りときいて私の頭に思い描かれたものは、「ギャング+釣り=松方弘樹」という図式だった。ハワイ沖あたりででっかいカジキを釣れということか。

でも連れて行ってもらった場所は、近所の防波堤だった。

(text by 玉置 豊

ギャング釣りとは

このギャング釣りという危険な香りがする釣りに誘ってくれたのは、以前海苔作りというマニアックな磯遊びを教えてくれたKさん。Kさんの話によると、ギャング釣りというのはエサの付いていない大きな釣り針を投げて、魚や貝を引っかけて捕まえる釣りであるとのこと。

引っかけて釣るという乱暴なところがギャング釣りといわれる理由なのだろう。別にピストルを使うからとかではない。

別の友人Sさんも合流し、Kさんの車に乗ってまずはギャング釣りの仕掛けを買うため、釣り場に近い釣具屋へとやってきた。このあたりの釣具屋では普通にギャング釣り用の道具が売っているのだ。


この三角形のオモリ付き天秤を使う。 ギャング針。でかい。

オモリが仕込まれた三角形の天秤、かえしのない大きな錨針。どちらも普段の釣りでは絶対使わないような道具である。

これらの道具を買うとき、なんだか初めてタバコを買ったときのようなドキドキ感があった。これからちょっと悪いことをする気分。

 

釣り場に到着

やってきたのはなんの変哲もない広い防波堤。ここが今日の釣り場で、すでに何人かのおっちゃん達がギャング釣りに興じていた。


だだっ広い防波堤にきました。

先客のギャング達はみんなここの常連らしく、同じく常連のKさんとは顔なじみのようである。とてもマニアックな釣りなので、ここに通ってくるのは地元の固定客がほとんどらしい。そして誰も普通の釣りはやっていない。


ここの常連ギャングは自転車が基本だ。 仕掛けや釣り場の情報交換をするギャング達。

この海辺のギャング達、ほとんど毎日来ている人もいるらしく、「なんで昨日来なかったんだ?病気か?」という会話がされていた。そして釣り場では釣り竿を持っている時間よりも世間話をしている時間の方が断然長かったりする。平和だ。

ギャング釣りというとなんとなく物騒なイメージがあるのだが、ここの人達は、普通の釣りや囲碁将棋なんかをするために集まる人達と変わらないようである。

 

仕掛けをセッティングする

釣り場についたところで、ギャング釣りの仕掛けをセッティング。まず、さっき買ってきたオモリ付き天秤の下側に錨針をつける。エサとかルアーは不要。あとはリールのついた投げ竿を用意して、糸の先に仕掛けを結ぶだけである。

使う糸はPEラインという丈夫な新素材でできた糸で、1メートルごとに印が付いていて、さらに10メートルごとに色が変わるスグレもの。


針を砥石で研ぐKさん。針先が重要だ。 この仕掛けを飛ばすには、それなりの竿、糸、リールが必要。

ちなみにこの糸は、今日使う竿よりもリールよりも高かったりする。なので遠くに投げて手元で切れるとものすごいがっかりするのだ。気をつけなきゃ。


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