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ちしきの金曜日
 
ちんちんと聞いてニヤニヤする自分にさよならを

●あえてちんちんに飛び込む

  取材しているうちにおなかが空いてきた。もちろん、今日という日にぴったりの店を調べてある。


丸ゴシック体で迫る「珍々亭」
あくまでストロングスタイルの中華食堂

 訪れたのは駒込にある「珍々亭」という中国料理店。名前こそ印象的ではあるが、実態は一般的な中華料理屋さんだ。

 揃えてあるメニューもオーソドックスなもの。受け狙いでソーセージやきのこ類を使ったちんちんメニューを出す店もあるが、そうした例は今回の趣旨に反する。

 フラットな気持ちで店に入る。鶏肉とナッツの炒め物定食を注文。


かなりおいしかった

 もぐもぐ……うーん、これはうまい。同様の料理はこれまでいくつかの中華料理店で食べたことがあるが、自分の経験の中ではかなりおいしい方のものだった。とてもうれしい。

 ニヤニヤしないで一心に食べる。食器に店の名前が入っていて、ここが珍々亭であることは常に視界にあるのだが、このおいしさはぶらぶらした方のちんちんを忘れさせてくれる味だ。

 満足して店を出る。次の目的地に向かうのだが、街を歩いているとそうとは知らずに目にしているちんちんがあるのをご存知だろうか。「ちんちんかもかも」である。


これが「ちんちんかもかも」だ!

 「ちんちんかもかも」とは、男女が仲睦まじくしている言葉であるそうだ。辞書にも載っているし、歌舞伎のセリフなどにも登場することからして、古くからある言葉なのだろう。

 これはどういうことだろう。街にはちんちんかもかもがあふれている。


冬の木漏れ日の中、ちんちんかもかも

 もしかしたら「ちんちんカモンカモン」ということなのだろうか。だとしたら大変だ!……いや、歌舞伎にも出てくる言葉なのだから、「カモン」はないだろう。

 考えていることのレベルの低さに自分でも驚く。ちんちんかもかもに当てられて、どうかしてしまったのだろうか。

 街でカップルを見かけるたびに「ちんちんかもかも…」とニヤニヤするのは相当まずい。自分の中でそうしたことを冷静に判断する気持ちが まだあるのを確認してほっとする。

 そして、「ちんちんかもかも」によく似た言葉として、「ちんちんもがもが」というものがある。こちらも辞書に載っているレベルの言葉なのだが、意味はずいぶん違う。


ちんちんもがもが、行きます
ちんちんもがもがー!

 「ちんちんもがもが」とは、片足で飛び跳ねる遊びのことなのだそうだ。

 子供の頃にこうした遊びをしたことはあるが、ちんちんもがもがと呼んでいた記憶はない。地方によっては一般的なのかもしれないし、辞書に載っているくらいなので、ある程度流通している言葉なのだとは思う。

 実際にやってみた。大人が一人でちんちんもがもがである。


もがー!

 大人一人のちんちんもがもがは、メンタルでもフィジカルでもきつい。ただ、それにも関わらず写真を見ると笑顔だ。

 これはもちろん、ちんちんという響きにニヤニヤしたわけではない。実際にやってみると、純粋にちんちんもがもがが楽しくてこうした表情になったのだと思う。

 私のちんちんもがもがを見て、近くにいた外国人が「Oh!」みたいな感じで笑っていた。バカにしてるのか、これはちんちんもがもがという日本の伝統的な遊びだぞ。

 リピートアフターミー、ちんちんもがもが!

 まあそんなことは言えるはずもなく、肩で息をして座って休む。ああ、また小腹が減ってきた。今日の日にふさわしいおやつを買ってあるのでそれを食べよう。


 

 
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