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ちしきの金曜日
 
ヤングめぐりで若さについて考える
 


 当サイト読者の平均年齢がどのくらいなのか知らないのだが、30歳代前半から半ばの方というのは結構いらっしゃるのではないか。現在34歳の私も同世代だ。

 思春期に次ぐ「微妙なお年頃」であるこの年齢ゾーン。すでに若いというわけではないようにも感じられるし、スカッと中年と言ってしまえるまで突き抜けてもいない。

 そうした危ういバランスは、例えば「ヤング○○」と冠されたものを目にしたとき崩れそうになる。どう距離をとっていいのかわからないのだ。

 そんな今の自分だからこそ、世の中のヤングという概念に向き合ってみました。

小野法師丸



●若さを脱ぎ捨てようとする大人の交差点で

  2回目の微妙なお年頃である30歳代半ば。感じやすく揺れ動く心の対象がクラスの女子ではなく、朝一番の尿切れの悪さになったことからすると、思秋期とでも言えばいいだろうか。

 しかし社会全体からすればまだまだ若造扱いされる場面も多く、昼になれば尿切れもいい。中途半端世代とも言える。

 思春期に少年から大人に変わるように、30代で大人からおっさんに変わるのだと思う。そんな負の面で感受性豊かな心が戸惑うのが、「ヤング」という言葉を目にしたときだ。


ペヤング VS 34歳

 そんな身近なヤングの代表であるペヤングソースやきそばを手にしたときもそうだ。手にして写真を撮ってみると、そこには妙に苦みばしった自分がいた。

 ペヤングと私と、それぞれがもつ実力が拮抗している。何を軸に勝負しているのかわからないまま、かなりいい勝負だと思う。今回の試みに懸ける思いが写ったのだろうか。


赤い部分が憎い

  普通にカップ焼きそばとして食べればいいだけの話なのだが、どうしても「ペヤング」、特に「ヤング」の部分に目が行ってしまい、なんとなく寂しい気持ちになる。マジックで黒く塗りつぶしてやろうかと思ったこともある。

 ネーミングの由来を調べたところ、どうやら「「ぺアでヤングなソースやきそば」という商品名だったものがコンパクトになったということらしい。ペアでヤング…。

 もしやと思っていたとは言え、ますまず遠ざかるペヤングと私。

 ここで引き下がってはならない。美しい花は危険な崖にこそ咲くものだ。あえて自分からヤングという概念に積極的に向き合ってみたい。

 ヤングとしっかり向き合うべく決意した小さな旅。まずはじめに訪れたのは、東京・亀有にある「昭ちゃん」というラーメン屋さんだ。


一見普通のラーメン屋さんだが…

 あくまで一般的なラーメン屋に見えるこのお店。店の名前にも扉に書いていることにも、特にヤング感は感じられないと思う。しかし、だからこそ反動が大きい。


メニューにあった憎い奴

 この店、ヤングラーメンというメニューが存在するのだ。

 味噌、正油、塩ときて、ヤング。ラーメンの展開としては急転直下だ。不意打ちを食らったようなインパクトさえある。値段も1000円となかなか高級ではないか。

 どうやら麺に加え、チャーシュー・野菜・メンマといった具も全て大盛りであるラーメンらしい。スープの味は指定できるようだ。よし、これを注文しよう。


「すみません、ヤングラーメン、味噌味でひとつお願いします」
店員 「はい、味噌ヤング!」

 味噌ヤング。印象的な響きだ。

スカッとオーダーを通す店員。舌打ちしたり苦笑いを浮かべたりしないか注意していたのだが、決してそんなことはない。微妙な年頃である私だが、ヤングを否定されることはなくて安心した。

 そして、届いたラーメンはこれだ。


迫力のヤングラーメン

 炒めたモヤシが山盛りになり、そこに何枚ものチャーシューが寄りかかっている。さらに上にはメンマが大量にトッピング。なんというか、立体的なラーメンだ。

 ヤングを名乗るだけあってかなりの勢いだが、私もかなり腹を減らしてやってきたのだ。さあ、食べるぞ!


若さと戦う男の姿

 うん、うまい。スープには3種類の味噌を使っているとのことで、味に深みがあって……。

 いや、どちらかというと対抗心をもってヤングラーメンと向き合っているのだから、そんなことはまあいいのだ。それより驚いたのは、食べてもあんまり減らないこと。ヤングラーメンの立体的な牙城は思ったより固い。

 ラーメンが運ばれたときに店員さんからご飯も無料でサービスとの話をされたのだが、断っておいてよかった。


どうしても負けたくなかった

 負けてなるものかと半ばむきになって食べ進め、なんとか完食。かなりおなかいっぱい、何かがあふれそうだ。

 若者はこれをぺロッと食べてしまうのだろうか。どうにか食べはしたものの、かなりのところまで追い詰められた。34歳でヤングはもう無理なのか。これから先のヤングめぐりを思うと、心に陰が射してくる。


 

 
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