デイリーポータルZロゴ
検索天気地図路線このサイトについてランダム表示ランダム表示
アット・ニフティロゴ


フェティッシュの火曜日
 
高校生ロボットアメリカンフットボール全国大会観戦記
ロボフトにかけた工業系高校生の青春。

  「高校生ロボットアメリカンフットボール」という競技をご存じだろうか。ロボット相撲なら聞いたことがある人も多いと思うが、ロボットアメリカンフットボール(通称ロボフト)となるとまだまだ知らない人の方が多いのではないだろうか。かくいう私もつい最近、その存在を知ったばかりだ。

工業系の学科で学ぶ高校生以外には縁遠いこのロボフトという競技、今大会で3回目とまだまだ歴史も浅いのだが、資料を読む限りこれがとてもおもしろそうなのだ。

そこで2/17に開催されるロボフト全国大会の出場校をみてみると、偶然にも知り合いが勤務している高校が入っていたので、参加選手を取材させていただくことにした。

(text by 玉置 豊




ロボフト大会の概要

ロボフトは全国の工業系学科で学ぶ高校生を対象とした競技会で、地方予選を勝ち抜いてきた全17チームの猛者達が、ここパシフィコ横浜に集結した。

工業系の高校生といっても、ドラマ“はいすくーる落書”とかに出てこない方の高校生達だ。

ちなみに昨年は高松工芸高等学校の「稲バウアー」チームが優勝している。こういうネーミングセンスはキライではない。


全国大会の会場はパシフィコ横浜。なかなか大規模な大会なのだ。 開会式で前回優勝校による選手宣誓。

地元音楽団によるゴージャスな生演奏。 開会式終了後、自分たちで椅子を片づけるところが高校生の大会っぽいなと思った。

開会式でえらい人が「タフでなければ勝ち残れないのがロボフトです!」と断言していたが、その言葉の意味は試合を見て理解することになる。

 

ルール説明

それでは写真を見ながら簡単にルールと試合の流れを説明していこう。

まずはロボットとコートの規格から。


ロボットのサイズは縦、横、高さが20センチ以内、重さは3キロ以内。コントローラー型のリモコンで動かす。 コートの広さは縦7メートル、横3メートル。

審判の合図にあわせて試合がスタートし、各チーム4台(1チーム5台で、1台は控え。選手交代は自由。)のマシンがセンターに置かれたボールめがけて一斉にスタート。

チームによってはサッカーのように各ロボットごとにフォワード、ディフェンダーと役割を決めている場合もあり、強豪チームだと役割ごとにロボットの形状が違ったりする。


全員真剣な表情でスタートの合図を待つ。 審判の合図で試合がスタート。審判部長はロボット大相撲でおなじみ石川さんだ。

ガシンガシンとロボット同士をぶつけながら、ボールを押し合い、圧し合い、奪い合い、相手ゴールエリアでボールにタッチすれば得点(タッチダウン)だ。


相手ロボットへのタックルやブロックは自由で、アメフトというよりはプロレスのバトルロイヤルの様相。 タッチダウン。ボールを押し込むだけではなく、相手ゴールエリアでボールにタッチしないと得点にならない。

得点が入ったりボールが場外に出たりすると、一旦仕切り直しということで、選手は自分のロボットを回収に行き、ルールに則った場所からリスタート。


得点をタッチダウンというのだが、選手達は好き勝手に「ナイスシュート!」とか「よっしゃ、トライ!」とかいっている。 さすが高校生、ロボットをとりに行く動きがキビキビしている。この時、時計は止まっているのだが、ダラダラしていると遅延行為となり反則。


動画で見てみよう

ルールがなんとなくわかったところで、実際の試合の様子を動画でみてみよう。


タッチダウン

中央にセットされたボールに両軍が突っ込んでいき、ボールを巡って激しい攻防が繰り広げられるのだが、この試合はチームカラーが両軍共に赤なので、どれがどっちのチームなのか特にわかりにくい。

相手にガンガンタックルをかまして、ファンブルしたボールを奪うと一気にゴールへタッチダウン。

かっこいい。


ラインアウト

ボールが場外にでることをラインアウトといい、最後にボールを触っていないチームのボールで試合再開。

ラインアウトにあわせて「マイボール!」と叫ぶ選手達の声から試合にかける想いが伝わってくる。

試合が激しすぎてどっちが出したのかわからない場合は、両チームがボールから離れた状態でリスタートする。


スクラム

両陣営がボールを押し合い、試合が膠着した場合は審判がスクラムを宣言し、試合をリスタートさせる。このルールがないと、モーターが焼き付いて壊れるらしい。

リスタートはスクラムを組んだ状態ではなく、お互いがボールから離れた状態で開始される。

審判の動きがとても機敏だ。


ロボフトはアメリカンフットボールと名は付いているが、見ての通りぜんぜんアメフトではない。アメリカンでもフットでもない。それでもアタリの激しさだけは本物のアメフトクラス。

ロボット同士のぶつかり合いがもの凄く激しい。選手達自作のロボットの動きはびっくりするほど素早く、さらに金属製のため、ぶつかるごとにガシーンガシーンとド迫力の衝撃音。

今回取材をさせていただいたチームの顧問の先生によると、試合でロボットが故障したりするのは当然で、バッテリー(リチウムポリマーがトレンド)が発火したりすることもあるらしい。本物のアメフトでも選手が故障することはあってもさすがに発火はしないぞ。

試合時間は3分(決勝のみ前半3分、後半3分の計6分)と短いのだが、確かに相当タフなロボットでなければ、3分という短い試合でも生き残ることはできないであろう。選手達は知らないと思うが、私が子供の頃に夢中になっていた“プラレス3四郎”というアニメを思い出して勝手に熱くなった。


つぎへ >
 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
アット・ニフティトップページへアット・ニフティ会員に登録 個人情報保護ポリシー
©2012 NIFTY Corporation