ありがたきもの
給水タンクに、文字など書ひてあること。
木陰にはた隠れたる給水タンクの、心にくきこと。
鳥などが宿り、羽ばたきゆくを目にする。めでたきかな。
【解説】 有り難きものとは、珍しいものという意味である。
字の書いてある給水タンク。 「そんなのあるのか?」 という声も聞こえてきそうだが、ご覧の通り。 これは珍しい。
それから、木々の間に給水タンクの姿が見えている様子が、奥ゆかしくて珍しい。
鳥が給水タンクに登り、そして羽ばたいていく様子をたまたま目にすることは滅多にないことだが、見ればなんともうれしいものだ。