●スペシャルな感じも取り入れて
ここまでまじめに普段履いているパンツについて検証してみたが、ここで一息、これまで経験したことのないゲストパンツを投入してみたい。スーパービキニの登場である。
新境地を開拓してみようと訪れたデパートの下着売場で発見したこのパンツ。最初は単に「ビキニ」と書いてあるのを手に取ったのだが、その隣に「スーパービキニ」というのがあることに気がついてしまった。
きっとこんなの、今回の検証以降は履くことはない。でも、攻めの姿勢は崩したくない。
そういうわけでレジに持っていったのはスーパービキニの方だ。あせっていたのか、売場で値段を確認しないで行ってしまったのだが、レジで2300円と告げられて驚いた。
さあ、トイレで履き替えてみよう。
…す、すごい。履いた時点ですでにかなりの食い込み度だ。
さらには歩いてみると、歩を進める度に食い込み度が増していく。階段を駆け上がることを待たずして、どんどんズボンの中は高まっていくのだ。
それでも他のパンツと同様の条件で調べるべきだろう。限界を超えるとわかっていても、やらなくてはならないこともある。
階段を終えてホームにたどり着いた自分が感じたのは、明らかにこれまでとは違う次元のものだった。
ズボンの中のスーパービキニは、もう一般的なパンツの形状をしていないということがわかった。平地を少し歩いただけで大変なことになっていたことからすると、予期できる結果だ。
ゲストパンツの驚異的なパフォーマンスに異次元を感じたわけだが、まだ検証していないパンツがある。一番普及率が高いのではないかとも思える、トランクスだ。
プリント柄のストレッチ性のない生地で作られたこの形のトランクスは、かなり多くの人が履いているものだと思う。
私も以前はこのタイプを愛用していた。前述のように現在はニット地のものを好んで履く私だが、洗濯が間に合わないときはストックしているこのタイプのトランクスを履くことがある。
さあ、パンツラストラン。トランクスで階段を上ってみる。
ホームについて感じたのは、経験したことのある食い込み感。そうだ、この感じだ、これまで何度か「なんかパンツ食い込んでるな」と感じていたのは。
生地にストレッチ性がない分、体の動きに適応できずズレがたまっていく、という感じだろうか。なるほどあり得る話だ。
個人的にはしっくり来る結果を体験できた。食い込んだり食い込まなかったりするパンツの謎は、解明できたと言っていいのではないかと思う。
検証によって、一応の結果を導き出すことのできた今回の試み。個人的になるほど感は得られた。
しかし、人それぞれのパンツの食い込みやすさはもっと様々な要因によって定まるのだと思う。今回の実験はあくまで一例で、今後さらなる検証が積み重ねられていくことで、食い込みやすさの指標の精度が高まっていくのだろう。
食い込みやすさのためなのか、知らず知らずのうちに普通のトランクスを卒業していた自分。これからもその食い込みやすさを自覚した上で、ときどきは履いていきたいと思う。