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フェティッシュの火曜日
 
亀とかから出てくる湧き水巡り


上海蟹の養殖にも使われる名水だよ。

湧き水っていいですよね。コンビニで買えば500ミリリットルで100円はするミネラルウォーターが、24時間絶え間なくドバドバと湧いて流れていってしまうあの感じ。実に贅沢でいい。

そんな湧き水が山形県山辺町では10箇所以上もドバドバと湧いていて、しかもそれぞれの湧き水に個性があるという話なのだ。

亀からとか、龍からとか、地面からとか。

玉置 豊



湧き水を求めて山辺町へ

個性ある湧き水を求めてやってきたのは、山形県は山辺町の山の中。山形は全市町村で温泉が湧き出ているような県だが、水もそこら中で湧き出ているのだ。

湧き水巡りは山辺町観光協会からいただいた湧き水マップで場所を確認し、カーナビに登録してからやってきたのだが、モニターに映し出されたそのルートは小腸のようにグニャグニャだ。


なんだこの道。

この道は学生時代に何度か通ったことがあって、その時「ずいぶんカーブが多いなあ」と思ったものだが、このようにカーナビで改めて確認すると、また感慨深いものがある。

 

湧き水その1 「亀ノ子」

ニョロニョロとした山道を越えて、最初に目指したのは「亀ノ子」という湧き水。

いってみると、道沿いに150歳のガラパゴスゾウガメくらいでっかい亀がいた。


あ、亀!(って思いませんか?)

一瞬、「巨亀が水を飲みに来る湧き水」かと思ったのだがそんな訳はなく、よく見ると(よく見なくても)、「亀の口から水が出る湧き水」だった。

水道だったら蛇口のところ、この湧き水は蛇口ならぬ亀口。もの凄い趣味である。


亀口。なかなかリアルに彫られた石の亀。石亀がモデルだろうか。

 

亀ノ子の由来

なかなかインパクトのある湧き水なのだが、さてなんでこの形なのだろう。「石が長年流水で削れてこの形に…」なんていう訳はなく、その由来が石碑に書かれていた。


この亀のイラストかわいい。実際の湧き水の亀と全然似ていないけれど。 読めますか?読めませんよね。

石碑の前半部分の内容を要約したものが以下である。

昭和20年に当地出身の永田亀之介氏が、車も通らないこの場所で、一休みして飲んだ湧き水の尊さを後生に残すため設置したもので、平成10年に地域おこしの一環として再整備された。この亀は亀之介氏の長男、当時上山市長であった亀昭氏が復元した。

ちなみに石碑の後半は亀之介氏のプロフィールと業績が書かれており、なぜ亀の形をしているのかは一切触れられていない。

触れられてはいないが、「亀之介だから亀」というのは、「いわずもがな」というやつであろう。

亀之介・亀昭親子に感謝をしながら湧き水をいただく。


亀の口から湧く水。気持ち的に微妙だが、冷たくておいしい。

ちなみに山辺町観光協会の方からいただいたメールには、「この湧水は、古くは最上、上杉両軍による長谷堂合戦の際に、討ち死にした方が末期の水として利用されたと言われています。昭和20年、出水口に亀の置物が設置されて以来、亀ノ子水の名で親しまれています。」と書かれていた。

ここで一句、

重い歴史 水に流すよ 亀パワー

字余り。


湧き水でできた水たまりにはサンショウウオの幼生がいた。湧き水すげー。

 

 
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