苦戦!小田原での戦い
続いてやってきたのは神奈川県小田原市。市内に「懐かし横丁」という店があると聞いて来た。なんでも、たくさんの10円ゲームが現役で稼働しているらしいのだ。
店名の通り、懐かしいものを集めて古き良きあの頃を味わおうといったコンセプトの店。店内はかなりの充実度で、懐かしさに圧倒されるくらいの勢いがあった。
眺めているだけでも飽きることがないくらいに、所狭しと懐かしのものたちが並べられている。ホーロー看板や昔のポスターなどもたくさんある。駄菓子もすごい種類が揃えられていた。
こちらもとても楽しいが、今回メインの目的は10円ゲーム。店内奥に進むと、こちらも充実のラインナップだ。
実は都内近郊なども探したのだが、なかなか見つけられなかった10円ゲームたち。こんなにたくさん揃っているというのは相当すごいと思う。
これだけあるとどれからやってみるか迷うのだが、子供の頃によくやったのを思い出して一つ選んでみた。
選んだのは「パスボール」というゲーム。10円入れると、パチンコ玉がスタートのところにセットされ、それを弾いたり転がしたりしてゴールまで運ぶというものだ。そういえばこれもやったなあ、という思いがよみがえる。
これは最初から景品がわかっているタイプ。成功すると、30円分の駄菓子がもらえるらしい。「簡単ですョ!」と表記もあるので、ウォーミングアップにやってみよう。
順調に玉をゴールに向かって運んで行くぞ。よし、これで入れば成功だ、と、いいところまでは結構な確率で行くのだが、なかなかゴールに入らない。あー、もう一回!となるのも子供の頃と同じだ。
大人の分だけ経済力があるため、躊躇しないのがよくないのかもしれない。なんか、やればやるほどだんだん下手になってないか…?
結局300円分ほどやってしまったと思う。30回だ。でも無理。僕には無理。
「小さなお子様でも成功する様、簡単設定です」という店主の配慮が書かれたカードも涙でにじんで見える。そんなこと言わないでくれ、立つ瀬がないではないか。
えーい、気分を変えよう。これはなかったことにして、別のゲームにしてみる。
続いて選んだのは「PUNCH」という名前のゲーム。個人的には初めて見るゲームだ。投入した10円玉をゴールまで運んでいくというのは「カーレース」と同じなのだが、コースはとても単純で、ややアダルトな雰囲気があるのが特徴だ。
構造は簡単だが、コイン投入のタイミングがまずいと、もうその時点でアウトになるので、ほんとに最初から勝負ということになる。そこがうまくいけば、あと1回弾いてうまく行けばゴールということになる。
まずは深い切れ込みになっている、エロいおねえさんの脚のところに入れる。違うところを見ているとうまくいかないので大変だ。うりゃ!
普段から黄桜のカッパもチラチラと見てしまう私にとって、このおねえさんは刺激的。それでも100円ほど使った頃だろうか、なんとか赤いレーンのゴールコインを入れることができた。
よし、これで景品もらえるぞ!下の取り出し口に注目する。
当たったよということを示すランプが点灯し、ブーンといううなり音のようなものが響く。ただ、1分くらい待っても景品が出てこない。相当古い機械だと思うので、こういう誤動作も味わいのうちだと思う。
それを察したお店の方がやってきて、機械の中を開けて景品を渡してくれた。どうしよう、やっぱりエッチなライターだったりするのだろうか。
もらえたのはサワーシガレットというお菓子。ライターの方ではなく、タバコの方だった。エッチな感じでもなかった。
ただ、この店の場合はこれだけでは終わらない。景品で出てきたシガレット系のお菓子は、集めることで他の景品と交換することができるのだ。
いや、「集めることで」と書いたのだが、シガレット1個からでも交換できる。1個でもらえる物から選んで交換してみよう。
1個で交換できるものは、キーホルダーと方位磁針。方位にあんまり興味はないので、キーホルダーの方をチョイスしてみた。写真がそれだ。
写真を見れば柄は確認できるだろうか。ペンキを頭からかぶった子供の柄である。
謎だ。謎ゆえにかっこいいとも言える。さあ、まだまだたくさんある他のゲームにも挑戦してみよう。