日本代表チームからスカウトされる男、安藤さん

私がゼーハーゼーハー言いながらどうにか迷惑にならない程度に体を動かしているすぐ後ろで、安藤さんは実にリズミカルなパドルさばきをみせていた。水すら飲もうとしないで漕ぎ続けている。気合いだけではどうにもならない体力差がここにある。そういえば安藤さんは沖縄のドラゴンボートチームに入っていたんだった。

そんな安藤さん、隣になる人全員から強くチーム入りを進められていた。どうやら日本代表チームから本気で戦力になると判断されたようだ。

もうヘロヘロになって水の上なのに目が泳いでいる私には、タチウオ釣りの誘いだけがきた。タチウオ釣りって楽しいよね。

適材適所、正しい判断だと思う。

練習練習また練習

正直、もう入会はすっぱりと諦めたのだが、せめて今日の練習だけは完走したい。日本代表チームには入れなくても（入会は誰でもできます）、「日本代表チームの練習をこなしたんだぜ！」と飲み会の席でいえるようにはしたいのだ。

しかし練習はここからが本番だった。

今までは一分だった時間が一気に五分にジャンプアップ。今度は全員で一斉に漕ぐのでパドルはその分軽いのだが、タイミングをみんなと合わせないと前後の人とパドルがぶつかってしまう。これがなかなか難しい。

この頃になると、取材のフリをして動画を撮影している時間が長くなってきた。ほら、無理をして怪我をするとみんなに迷惑がかかるしね。

後半はさぼりながらではありましたが、どうにかこうにか練習を完走。これでも大会直後なので軽めの練習だそうですが。

大変貴重な体験をさせていただきました。