読者の求めはどこに

大塚：（ぽつりと）読者様は何を求めてるんでしょうねえ。
古賀：求められているものを、と思うととたんに分からなくなりますよね。
大塚：最近、高校生の方とコンタクト取る機会があったんですが、1回目のやりとりで自分が通ってる男子校でデイリーポータルが日々の話題になってますっていわれたんですよ。
古賀：まじで。
大塚：教室で「じゃがいもに砂糖入れてたよー」とか言ってるんですかねえ。
古賀：えー、それはまるっきり想像できないですね！
大塚：ねえ。
古賀：そういえば梅田さんの食べ物の細かい情報記事って毎回すごくアクセス良くて読まれてますよね。「ラーメンの値段とチャーシューの厚みは比例するのか（梅田カズヒコ）」とか。
大塚：R２５とか東京一週間みたいな細かい情報もきっと普通に求められているんですよねえ。雪を食べる、とかじゃなくて。
古賀：でも、サイトとしてはやはり雪は食べて行きたいですよね。
大塚：情報誌といえば、カレーの記事はやっぱり多いですね。
「カレー VS くさや（高瀬 克子）」
「ドライカレーは甘くなかった（萩原 雅紀）」
「福神漬けカレー（べつやくれい）」
古賀：餃子も！
「インパクト餃子を食べ歩く（小野法師丸）」
大塚：日本人ですねえ。カレーってやりつくしたと思ってましたけど、まだまだネタがあるんですね。すごいなあ。
古賀：ラーメンもここまでの対談で3本出てきてました。意外に多い。
大塚：…ソーセージは減りましたね。
古賀：いやいや、思いのほか健在ですよ。
「できるだけぐねぐねしているソーセージを探す旅（梅田カズヒコ）」
でも、かつてほどではないか。そういえば一時期ものすごいソーセージ好きサイトでしたよね。
大塚：ウェブマスターがウインナー好きですからね。あれ、お酒の記事も減りましたかね？
古賀：そういえば、ライターたちが酔っ払う記事って減りましたね。減ったというか、偶然なかっただけかな。裏では普通に酔っ払ってますもんね。
大塚：お酒の記事自体はありましたけども。
「うめぇ梅酒を作りたい（木村 岳人）」
「ビールを飲む男（荻原貴明）」
「シャリキンの作り方（大塚幸代）」
古賀：梅酒漬けて、試飲しながらちょうちょを追いかけてました。やっぱり情報を発信するだけでは納得がいかなくなって、何かやっちゃうんですよ。

B級記事はどんどん細かくなる、かも

古賀：B級地方グルメって、もう掘りつくされちゃいましたかね。そういえば、すっかりお祭り記事担当になっている大北さんが、埼玉のネタはデイリーポータルにもうほとんど荒らされてるって言ってました。
大塚：それは、書き手に埼玉関係者が多いせいじゃないですかねえ…？　
しかしＢ級グルメ、メニューそのものを取り上げるんじゃなくて、高崎のパスタみたいに「量が多い」とか、細かい話しに移っていくのかもしれませんよね。っていうか、B級グルメの発掘ってすごく難しいですよね。地元の人は無自覚な場合が多いので。
古賀：そういえば、このあいだの1000円あげるからの投稿にあった「蒸気パン」は、あっと思いました。
これ、新しいB級グルメなんじゃ？！って。「すわっ」てなりました。
大塚：見つけたら「早く！」って気になりますよね。
古賀：誰かがツバつけないうちに！って。
大塚：場所に着目するのも手なのかも。羽田空港のカレーとか「羽田空港カレー巡り・第二編（工藤 考浩）」、図書館の食堂「図書館の食堂が好きだ（梅田カズヒコ）」とか。
古賀：神戸のパンというのもありました「神戸はコンビニのパンもおいしいのか（べつやくれい）」。それ自体はメジャーなんですが、コンビニの……ってなると一気にB級になってわくわくしますよね。