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見てきてジャーニー
 
アメリカが見える丘と彫刻の壁を探せ!見てきてジャーニー・新島編

 

おなかすきました

新島は夏場には観光客でにぎわう島なので島内には案内板が丁寧に設置されている。さほど複雑な道もないので、これを見ながら歩けば迷うことはないだろう。そういう意味ではとても親切な島なのだ。

 

島内には親切な地図がたくさんあります。

 

がしかし道がどうこう言う前に、この時点での問題は、お腹がすいた、だ。実はこの日の朝、妻に弁当を持って行くかどうか聞かれていたのだが、島だし魚とかうまい物食べられそうだからいいよ、と断っていたのだ。

そんな僕をいま恨む。


島には寿司屋や居酒屋がいくつかあるのだが、オフシーズンの昼間ということもあり、開いているお店がほぼ皆無なのだ。どこへ行ってもこの先しばらく開きそうな雰囲気もない。
たぶんずっと準備してるんだろう。  

圧巻だったのがこの煎餅屋さん。開いているのだが入ると誰もいないのだ。カウンターには店番として電話が置いてある。用があったら店主の携帯に電話するように、と。

うお、っと思ったが代わりに煎餅を勝手に試食できたのでありがたく頂いて餓えをしのいだ(このせんべいがうまかったので買いたくて記載されていた番号に電話したのだが、ずっと呼び出し中だった)。

牛乳煎餅とは?  
電話機が店番していました。 こちらが牛乳煎餅。うまかったです。

おお、自転車が借りられるのか!

 

そんな折、同じ並びに貸し自転車屋さんを発見した。自転車さえあれば島中走り回ることができるだろう。お昼ごはんだって見つかるはずだ。渡しに船とはまさにこのこと。

すみません、自転車借りられますか

「あ、自転車ね。この先ちょっと歩くとすぐお土産屋さんがあるからさ、そこで借りてもらえる?すぐ見えるから、ほら」

対応してくれたこのおばちゃんはたぶんお店の人じゃなかったんじゃないか、と今になって思う。

 

おみやげとレンタサイクルのお店。

 

で、さっきのレンタカー屋さんで紹介されたのがこのお店。ちなみにさっきのところから10分くらい歩いている。ぜんぜん「すぐ」見える距離ではないのだ。どうも新島では「すぐ」の感覚がワイルドなようだ。

 

おじさんは親切に空気まで入れてくれました。

 

とはいえ無事自転車を借りられた。これで行動範囲がぐっと広がった。何か食べ物を探しながら投稿いただいた海岸を目指そう。またそうとう遠いのだろうか。


びびりながらペダルをこいでみると5分くらいで海岸に着いた。これなら歩いて来れたぞ。この島、なにか距離感がつかめない。

投稿いただいた地図を現地で照らし合わせると、彫刻を貼った壁というのは確かにこのあたりのはずなのだが。

地図には載っていないです。  
確かにこの辺なんだけどなあ。 壁やーい。

 

強風、そしてでかい石

近くにそれらしい壁がないので、海沿いの道をしばらく走ってみることにした。それにしても風が強い。逆風になると自転車がまったく進まなくなる。

 

写真では伝わりませんが、すごい風なんです。

海岸沿いの道はどこまでも続いているのだが(しかも途中でトンネルに入り、それが異常に長い)投稿いただいた「彫刻した石を貼った壁」はどこにも見当たらなかった。なにしろ10年前の話だ、もう撤去されてしまったのだろうか。

余談だが彫刻つながりでいくと、新島にはやたらと石の彫刻が多かった。店先とか、道端とか、なんでもないところに超巨大な石像が彫ってあったりする。

理屈はともかく石に彫られていると信じたくなりますよ。  
こんなでかい顔が。 道沿いにずらっと。

 

この石像はモヤイ像というらしい。渋谷にあるモヤイ像、実は新島から来ているのだ。モヤイというのはこちらの言葉で「力を合わせる」という意味なのだとか。

力を合わせる!いい言葉きいた。そう、こういうときは人の力を借りるのが一番なのだ。そろそろ人と話がしたかったということもあり、海沿いにあった観光協会へおじゃました。

 

ものすごく親切に教えてくれました。

 

すみません、こんな(投稿のコピーを見せながら)依頼があってやってきたんですけども、この彫刻した石の壁ってどこにあるのか知りませんか。

「あ、マイメモリーのことですね」

観光協会の方はいとも当然のごとくこの情報を知っていた。一気に道が開けたぞ。モヤイさいこー。

 

 

 


 
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