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土曜ワイド工場
 
完全手作りチョコレート

チョコつくりはもうちょっと続きます。

ロースト、グラインド、ミキシング、レファイニングときて次はコンチング。精錬を開始します。

やることは先ほどと変わらず、温度を保ってひたすらゴリゴリと混ぜる。


裏漉ししたものをすり鉢に戻して・・・

再びゴリゴリと混ぜ続ける。

 市販品ではこの精錬工程を数日かけてやることもあるようです。もちろんそんな長い時間はやっていられませんがとりあえずやれるだけやる。


なーんか疲れたなー

 立ったまま同じ姿勢で混ぜ続けていて疲れてきた。椅子を持ち出して座りながらやりはじめる。椅子の高さが合わず結局疲れる。

書き忘れていましたが、湯煎しながら作業をする際はチョコの中に水が入らないように細心の注意が必要。白くにごりボソボソになるらしい。写真のように怠惰に混ぜていた際、わずかに湯煎しているお湯を飛ばしてしまい慌てて取り除く。作用は常に集中してやりましょう。

そしていい加減混ぜるのにも疲れてきたのでラストスパート。


おりゃ!おりゃ!

 最後はから元気で勢い良く混ぜて終了。1時間半ほど混ぜていました。ここまでで既に6時間近く経過しています。手作りチョコは時間がかかる。カカオ豆からだと。

こうして練りあがったチョコをボールに出してみる。続いて安定化、テンパリング工程に入ります。


見た目はかなりチョコ。滑らかに見えるがしかし・・・

 テンパリングでは温度調節しやすい金属製のボールに入れてまず湯煎します。45度まで温度を上げて練ったら、それを水の入ったボールに浸けて27度まで温度を下げる。その後再び湯煎して30度まで温度を上げる。これにより結晶が安定化してカカオバターが溶け出すのを防げる。
このあたりのやり方は板チョコからの手作りチョコ作りと同じです。色々情報が出ているので詳しくはそちらをご覧ください。


45度まで上昇。理科の実験みたいだ・・・

27度へ温度を下げる。その後再び30度へ昇温。

 次はいよいよ型へ流しいれ、冷蔵庫で冷やして成型。長い道のりだった・・・


ショコラティエの人って毎日こんなことしているのか。凄いなー。

どあっ!はみ出した! まあ、いいか。それも味ということで。

 そして冷蔵庫で冷やすこと約20分。製作開始から7時間を超えやっと完全手作りチョコレートが完成します。長かった・・・

 

完全手作りチョコレート完成

では、出来上がったチョコを型から外していきます。


スティック型ハート。はみ出しは後から除去。
全体的にチョコ入れすぎ。
取り外し後はみ出し除去。かなりいい感じ。
はみ出し多いが星にはなっている。
小さいハート型ははみ出しほとんど無し。
一応飛行機も形にはなっている。

大型ハートも概ね良好。

 どれもはみ出しが多いですが、ひとまず形にはなっている。見た感じはなんの問題もないチョコ。カカオ豆からのチョコ作りは概ね成功したようです。

 

逆チョコなんだからラッピングしないとね。  

そして、ここで喜んではいられません。逆チョコということでこれを人にプレゼントするわけでして、プレゼントならばラッピングしなくて雰囲気が出ない。ラッピング用のグッズも準備しておきました。


沢山あるラッピング用品の中から選んだのはこれですよ。

普通のシンプルな箱も沢山置いてありました。けど、何を血迷ったかこんなファンシーな物を選ぶ。ということでこの容器にチョコを入れてみました。どうぞ。 


ムダに大きなハートを前面にもって来ました。バレンタインデーですから。

 そして、これを包装フィルムで包んでリボンをかけたら完全手作りの逆チョコ完成です。


リボンをかけてバレンタインデーキッス!

出来たぜ!完全手作りチョコレート!

 こうして完成したチョコは早速妻に試食してもらいましょう。

 

ちょっと早いけど逆チョコプレゼント。

ということで、妻にこの逆チョコを渡します。色々渡す状況を考えたのですが、製作に時間がかかり過ぎてそこまで実行する時間も気力も無し。普通に渡して試食してもらいました。


どうぞ!

どうも!

では、早速。

カリッと!

ん・・・・?う〜ん?

ありがとう!美味しく出来ているよ!

買ってきたほうがいいでしょう。

カカオ豆から挑んだチョコレート作り。ひとまずチョコにはなりました。ひとまず。ええ、チョコの味はするし、その味自体は美味しいのです。けど、決定的な問題点。食感が悪い。

普通にコンビニなどで売られている日本のチョコを買うとどれも滑らかで美味しいです。しかし、今回作ったチョコは食べるとザラザラとしていて明らかに滑らかさに欠ける。妻がチョコを食べた直後に一瞬固まったのはそれです。やはり機械を使って何日もかけてやるような作業を手で、しかも2、3時間で済ませていては同じような物を作るのは無理なのでしょう。

それでもカカオ豆からチョコを作るという体験は、とても楽しいものでした。かなり疲れますけどね。カカオ豆を入手した後日、さらに良く調べるとカカオ豆を通販している店が別に有ったので入手可能かと思われます。興味のある方は是非一度チャレンジしてみてください。けど、買ってきたチョコの方が恐らく美味しいはずです。カカオ豆から手作りした方が愛情はウザイぐらいに入るでしょう。


 
 
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