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ロマンの木曜日
 
ワンタンタンタンタンタン麺を作る


野菜炒めに汁を入れる

以前住んでいた家の近くにタンメンのおいしい店があり、週に2度くらいの頻度で通っていて、作り方をいつも見ていた。
なので、ちょっと自信がある。
「見ていたので作れる」というのは、エリッククラプトンのライブに行ったからギターが弾けるようになるというのと同じくらい乱暴な話しだが、まあ大丈夫だろう。
それにしても、野菜炒めという完結した料理にさらに汁を加えるタンメンは、なんと懐の深い料理だろうか。


かなり野菜たっぷりだ

いい感じになった野菜炒めに、お湯を加えて中華スープを入れた。
たぶん本来なら、鶏ガラとかそういうのでとったスープを入れるのだろうが、そんな手間をかけたところで僕に味の違いなどわかるわけがないので、インスタントに頼る。


お湯を入れて
中華スープを入れる

麺とワンタンをゆでる

上の写真でもう一つのコンロに鍋がかかっているが、これは麺をゆでるための鍋だ。
同時進行しようとした(料理のできる人っぽく)のだが、結局先にタンメンのスープができあがってしまった。
野菜の歯ごたえがふにゃふにゃになってしまいそうだが、もうどうしようもないので、いったん野菜の火を止めて、麺をゆでることにする。
ワンタンのゆで時間が3分、麺が2分半だったので、ワンタンを入れた30秒後に麺を入れればいいだろう。
鍋をひとつで済ませようという魂胆なのだが、これももしかしたら、料理の基本ではやっちゃいけないことなのかもしれない。


メニューいろいろと書いてあるが、他には焼きそばくらいしか思いつかない

予定通りワンタンと麺を投入。
鍋が小さかったので、お湯の温度が下がってしまった。
小さな失敗の積み重ねが料理をまずくするものだとは思うが、失敗してしまったものは仕方がない。


明らかに鍋が小さいな、あらためてみると

その間に、ゴマ

麺をゆでている隙に、タンタン麺のスープには欠かせないねりゴマをどんぶりに入れよう。
ここでも醤が登場だ。
タンタン麺に入っているねりゴマは、芝麻醤というものらしい。
これは大事そうなので、ちゃんとメモして買っておいた。
そこにラー油とお酢をいれて、タンメンのスープを入れるのだ。


芝麻醤と
ラー油と
手元にあったとうがらし酢(この時買った)を
入れて、スープでのばした


あれっ…

ゆであがった麺とワンタンをどんぶりに入れてみたが、スープの色が僕の知っているタンタン麺と違う。
やや薄いのだ。
ふつうのタンタン麺は、醤油味のスープを入れるのだろうか。
でもこれは、ワンタンタンタンタンタン麺なのだから、これでいいのだ。
と、自分に言い聞かせながら次に進もう。


ちょっと色が薄いかな

でも、ちゃんとできた

フライパンに残った野菜と、先ほどのタン挽肉を盛りつけたら、見た目的には納得のいくものになった。
こういうのを作りたかったのだ。
問題の味はどうだろう。


どうですか、うまそうですよね

いただきます

料理の最中、ラーメン屋さんぽい格好をしようと思って、頭に手ぬぐいを巻いていたのだが、料理に夢中で撮影するのを忘れていた。
ついでに、「ターン」をしながら作ろうと思ってもいたのだが、それどころではなかったことも告白しよう。
麺を短く切って「短麺」にしようかとも考えたのだが、麺はたぶん長い方がおいしいので、思いとどまった。
ダジャレより味をとった。
あと、一応言っておくが、「カーッ、ペッ」というのも思いつかなかったわけではない。

それはともかく、麺がのびないうちにいただきますか。


あつあつです

こりゃうまいわい

淡々と
作りし麺の
味を見て
うましうましと
タンタンターン

いうまでもなく、今のは短歌だ。
とてもおいしいという作者の感動があらわれている、すばらしい歌だ。
心配したスープのいろの薄さは、味には影響がなかった。
むしろ、野菜のコクが出ていておいしい。
たん塩で作った肉部分は、正直にいうと挽肉のほうがおいしいと思うが、タンのコリコリした食感は悪くない。
レアに焼いた牛タンが乗っていたらもっとおいしかったかなとも思うが、これはこれで大成功だ。
タンタン麺とタンメンを同時に食べたい、ついでにワンタンもという願望が満たされて、大満足である。

ここまで書いておいてあれだが、どこかにもしワンタンタンタンタンタン麺のメニューがあるお店があったら、教えてください。

タン挽肉を混ぜると濃い色になった

 
 
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