魂のお尻書道
心の準備も整った。あとはお尻で書くだけである。
ひんやりと墨汁がお尻にしみ込んでくる。思わず「うわっ」と小さな声が漏れた。
もうここまで来たら後戻り出来ない。 障子紙の上で墨汁のついたお尻を滑らせていく。
実際にやってみると分かると思うのだが、手と足の置き場が難しい。字が完成していくにつれ、手と足の置き場がなくなっていくのだ。まるでツイスターのようである。更に書いてる所を見ることが出来ない、という難しさもある。勘に頼ってお尻を滑らせるしかない。
そんな難易度の高いお尻書道の結果、出来た文字がこれである。
「愛」と書いたつもりなのだが、良く分からない字になってしまった。こんなの「愛」じゃない。障子紙はまだ半分残っている。もう1回チャレンジだ。
この無理な姿勢で書道したことによって、僕の腰は悲鳴を上げることになるのだ。多分、2回目が余計だったのだと思う。
そんな2回目の結果がこれだ。
1回目より少しはましになったが、「心」の右のチョンチョンの方向を間違えてしまった。そんな「心」はない。「心」のない「愛」である。
もう1回書きたいところであるが、残念なことに障子紙が終わってしまった。
僕のお尻書道の腕前では、この2枚が限界だったようだ。
上手く「愛」を書けなかったのは、隣りのおじさんがクルクルと寝る向きを変えているのが気になったからかもしれない。 おじさんのせいだ。
「人のせい」にするのはいけない事よ! とあのお母さんが凄い勢いで自転車を漕いで来そうだったので、そろそろ帰ります。
今日と明日はタイフェスだぞ!
と、このような経緯で僕は5ヶ月ぶりの腰痛にやられてしまった訳ですが、今日と明日、代々木公園ではタイ・フェスティバルをやっています。皆さんも是非お出かけ下さい。
僕は腰が痛いので行きませんが。