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はっけんの水曜日
 
バラの名前について知ったかぶる

これはバラじゃないけどね。シラネって名前だそうです。「これ、なんて名前だろうね」「シラネ」「ああ、知らないの」「いや、だからシラネ」「わかったって」「シラネって言ってるだろ!」「判ったって、しらねんだろ!」「シラネだっつーの!」みたいな。

新宿御苑のバラ園も見事

 新宿御苑は桜が有名で花見シーズンともなると大混雑するんだけども、実はバラ園もすごい。

 ズラリならんだ多くのバラが5月になると咲き誇る。桜の時期につぼみも付けていなかった真っ赤なバラが、見事なラビアを育てついに花開く。露に湿った花びらは艶やかに光、僕の目を魅了した。

なんかエロ小説みたいな書き方になってしまいましたね。

では早速、ここまででお気付きと思いますが50音順に紹介してきましょう。


新宿御苑のバラ園。主に中高年がバラを鑑賞。平日の昼間だけど割りと賑わってたよ。

アラベスク

アラビア唐草模様のこと。花びらに散った模様がそれっぽいのでアラベスクなのだろう。

アルキミスト

アルキミストとは錬金術師の事。日曜の夕方にやってるじゃん、フルメタル・アルキミスト。薔薇の錬金術師って格好良いね。

アンブリッジ・ローズ

英国のTVドラマ『アーチャー家の人々』の舞台になっている架空の町の名前を付けているらしい。

イエロー・フロイレッテ

黄色い小さな花、という意味。見たまんまそのまんまの名前。

インターナショナル・ヘラルド・トリビューン

フランス本拠地の英字新聞の名前。新聞の名前の薔薇って。日本だと、「読売新聞」とか「日本経済新聞」とか名付ける感じか。
エーデルワイス

高山植物のウスユキソウ。ドイツ語で高貴な白の意味。これはなんだ。マグロって名前の豚肉、みたいなもんか。他にはフリージアって薔薇もあるのよ。
エスメラルダ

スペイン語・ポルトガル語でエメラルドを意味する。クィーンエスメラルダ!そりゃエメラルダス。意味的には同じ。
エリーナ

多分女性の名前。作出者が奥さんの名前を付けたりするので、そういうのかもしらんね。
カウンティ・フェア

アメリカの郡のお祭り。農産物や家畜の品評会やゲーム、イベントが行われる。なんでその名前を付けたかは、謎。
キャロリーヌ・ドゥ・モナコ

モナコ公国第一王女キャロリーヌに捧げられたバラ。ちなみに、グレース・ケリーの娘。王女様はバラをよく捧げられますな。
ギラン・デ・フェリゴンドゥ

フェリゴンド伯爵が戦地で傷をおって置き去りにされたとき、その妻ギスレーヌが彼を救いに行った。彼女にちなんで名付けられたのがこのバラの名前。看板には「ギラン」って書かれてたけど、綴りは「Ghislaine」であり、ギスレーヌ。
クイーン・マルガレーテ

デンマーク女王マルガレーテ2世に捧げられたバラ。1ページ目のクイーンエリザベスみたいなもんだ。

グラニー

おばあちゃんの事。おばあちゃんってバラが好きですよね。なんでもバラ柄。傘もバッグも服もバラがら。バラバラおばあちゃん。ぎゃー!!

グラミスキャッスル

スコットランドのグラミス村にある城の名前。『マクベス』の舞台だそうだけど、マクベスってなに。

クリームデライト

クリーム色の喜び!つまりそれはケーキとかパフェとかそういうの。そう考えると美味しそうに見えてきませんか。

グルース・アン・バイエルン

自動翻訳によると、バイエルンの挨拶という意味。みんなもわからねーと思うが僕もわからねー。



「くれない」と読む。X Japanのヨシキとは関係無い。いや、ヒデもトシも関係無いけど。つまりX Japan関係無い。
ザ・プリンス

ザ・王子。ダイソーみたいですね。ザ・王座とか。500円くらい?
サリーホームズ

作出者がホームズ氏なので、おそらく奥さんとか娘とか、家族の名前を付けたんだと思う。
ジーナ・ロロブリジーダ

1950年代に活躍したイタリアの女優の名前。もしゃもしゃしてて綺麗っすな。
ジャスト・ジョーイ

まだ咲いてなくてすみません。ジョーイは名前。ジョアンナ婦人に捧げようとあれこれ考えた末、決められなくて“ただジョーイ”としたとか。そのまんま東みたいなもんか。
シャリファ・アスマ

オマーンの皇女様。大体高貴な女性の名前を冠するバラは花びらが多くて派手な感じですな。
シャンパニャー

酒のシャンパンのこと。コルデスの作出なのでドイツ語でしょうか。ドイツではシャンパンにニャーを付けるんですかね。シャンパニャー!ビールニャー!
ジュード・ジ・オブスキュア

トーマス・ハーディの小説『日蔭者・ジュード』“Jude the Obscure”1895年。その映画化作品『日蔭のふたり』は名作。

シュタット・エルトビレ

シュタットは市。Cityっすな。ドイツのエルトビレ市のこと。シュタット!って格好良いですね。

シュネービッチェン

「Schneewittchen」はドイツ語で白雪姫のこと。その名の通りの白いバラ。

スーザン・デボイ

ニュージーランドの有名なスカッシュ選手で、80年代後半から90年代前半に活躍。

ストロベリーアイス

なんとも甘い名前のストロベリーアイス。イギリスのビースさんの作出。

セクシー・レキシー

魅力的なレキシーさん。だから蜂も寄ってくるってもんさ。
ゾンマー・ビント

ドイツ語で夏の風。葛西で見たサマー・ウィンドと同じじゃね?
デインティー・ベス

優雅なベス、作出者の恋人の名前って説がある。
トリニティ

父・子・聖霊の三位一体。作出国のニュージーランドには聖トリニティ教会がある。
ニコール

ニコールは普通に女性の名前。バラに男の名前ってあんまり付かないっすね。
ニュージーランド

南半球の島国アオテアロア。夜になるとカマテカマテって踊るんだ、きっと。
ノーブル・アントニー

シェークスピアの『アントニーとクレオパトラ』から、クレオパトラの夫アントニーの名前を取った様子。
バイ・アポイントメント

会う約束をしてという名前のバラ。花言葉ですな、まるきり。

パスカリ

キリスト教の復活祭ミサで歌われる“ヴィクティマエ・パスカリ・ラウデス”と言う聖歌。復活の生け贄に。または、英語での人の名前。

パット・オースチン

作出者が奥様の名前を付けた。娘の名前を付けた薔薇クレア・オースチンもある。家族みんなでバラ。そしてみんなバラになりましたとさ、ってバラがゆらゆら揺れてる映像でエンド。怖い。

バニカボルボ

ネットで調べたけどなにも判らなかった。凄い。国家機密かなにかか。

バフ・ビューティー

揉み革色の美。薄茶と黄色が混ざったような色のことをバフ色と言う。世界には色んな言葉と色があるもんですね。

バレリーナ

バレリーナというそのまんまのネーミング。小さく可憐な一重のバラ。うん、確かにバレリーナ。
ピースキーパー

平和維持する人とか調停者とか。葛西にはピースってのがありましたね。
ピュア・ポエトリー

純粋な詩。美しさが詩的だってことかね。
ピンク・グローテンドルスト

作出者がグローテンドルストさん。僕でいったら、ピンク・松本って名前のバラを作るみたいなもんか。うーむ。
ピンク・フレンチ・レース

ピンクのフレンチレースをイメージか。フレンチレースは薄いレース飾りのこと。
フェアプレイ

公明正大、フェアプレイ。どこがそうイメージさせるかは謎。こまけぇこたぁいいんだよ!
フェローシップ

友情とか仲間という意味。だからか、花がたくさん集まってまさに仲間、フェローシップ。僕もそんな仲間が欲しい。
フラグラント・クラウド

香りの雲という名前。雲を想起させる多重の花弁は厚く花を構成する。が、遠くて香りはかげないので残念。

ブラックティー

ブラックティーってのはつまり紅茶のこと。紅茶って英語だとブラックティーなんですね。レッドでなく、ブラック。これってコネタ?

フリージア

フリージアという名前のバラ。フリージアなの?バラなの?みたいな。エーデルワイスに次ぐ紛らわしい名前第2弾。

プリティ・ジェシカ

シェークスピアの戯曲『ベニスの商人』に登場する悪人シャイロックの娘が由来。高校の頃、最初の自己紹介で「プリティって呼んで下さい」って言った女の子がいたなぁ。僕は普通に名前で呼んでた気がする。

プリンセス・アイコ

敬宮愛子内親王(現皇太子の第一子)誕生記念に名付けられた。皇族バラシリーズの最新作か。プリンセス・マサコもあるよ(今回は見つけられず)。

ブルーボーイ

青い少年。なんかジャニーズの歌みたいな名前のバラっすな。

プレイガール

遊び女。ブルーボーイと並べていいものか。

「ふふっ、ぼうや。ちょっとこっちに来てご覧なさい。なに怖がってるのよ。男の子でしょう?そうよ、ほら、早く。さ、これを持って。そう、その調子」みたいな。うはー。

プレイボーイ

そして今度はプレイボーイ。いやー、バラって淫靡だ。淫靡だなぁ!いやらしい!セクシャルだ!(元凶は僕のお脳だ!)
フレンチレース

さっきピンク・フレンチレースってのがあったけど、それの白いやつ。なんか牡丹みたいですね。
プロスペリティ

繁栄とか成功とか、つまりめでたい感じの名前。

ベストファーレンパーク

ドイツのウェストファーレン公園。薔薇園もあるってさ。ファーレンって聞くとファーレンハイトを思い出すよね!

ヘルムト・シュミット

ドイツの政治家で文化人。モスクワの大クレムリン宮殿の「エカテリーナの間」の中でタバコに火をつけた唯一の人物でもある。無頼派?
マーガレット・メリル

謎の女性。薔薇の作者がこの名前の女性に許可をもらおうとしたところ、実在しなかったとか。意味わからねぇと思うがオレもわからねぇ。

カラス

羽根を広げてじーっと日なたぼっこをしているカラス。

日なたぼっこカラス

動かずに羽根を広げっぱなし。人が入れないの知ってるのか。

植え込みに乗るカラス

写真を撮っていたら気が散ったのか、ちょっと移動。

飛び立つカラス

そして飛んでいった。

ピカソ

説明不要、画家のピカソ。なんかポピーみたいなバラだね。
マージョリー・フェア

美しいマージョリーの意味。マージョリーってだれよ。
マイン・ショーナー・ガルテン

私の美しい庭、1972年から続くドイツのガーデンニング雑誌の名前。しかし凄い種類ですね・・・。書き終わるかしら、この記事。
ムーンライト

月光。満月のように丸くて白いバラ。
メルヘンケニギン

おとぎ話の女王様。ふわふわした感じがそうなんですかね。
モーツァルト

ピンクのモーツァルト。聖子ちゃんを思い出すよねぇ、どうしたって。しかしバラっぽくないバラだね。
モリニュー

森永乳業の略、ではなくイギリスのサッカースタジアム、モリニュー・スタジアムの事。ホント、色んなもんの名前をバラに付けますね。
ラ・パロマ

スペイン語で鳩。スペインの鳩は一般的に白いので白いバラにパロマって付けたと予想。ガスのパロマって、鳩って意味だったんですね。

ラベンダードリーム

他の花に擬態シリーズ第3弾。ラベンダーみたいな色のバラ。小さくて可愛いっすね。

リリー・マルレーン

第二次大戦のときに流行ったドイツの歌謡曲。女優マレーネ・ディートリッヒの持ち歌。

ロージー・クッション

バラのクッション。クッションって言うか、バラをクッションにしたらすごく痛そうですが。

ローラ・アシュレイ

英国ファッション・ブランドのローラ・アシュレイさんより。ブランドは薔薇柄が多い。

ロブスタ

エビのロブスターかと思ったら、頑丈って意味のラテン語らしい。ロブスターはLobster、ロブスタはRobusta。
ロミオ

シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』より。劇中のセリフに「名前を捨ててもロミオはロミオ、薔薇は薔薇」なんて言葉があったりする。ちなみにスイート・ジュリエットという薔薇もある。
ワイフ・オブ・バス

風呂の妻、ではなく、チョーサーの『カンタベリー物語』に出てくる語り部の一人、バースの夫人。
黒だるま

僕秩風に言うとKU・RO・DA・RU・MA☆。スペースが余ったので関係無いなつめさんの写真で埋める。最近、うちでは「黒だるま」って呼ばれてます。座った姿が達磨さんっぽいから。

まとめでーす

 バラの品種ってメチャメチャありますな!最初は「バラの名前って面白いなー」程度の興味で撮り始めたんだけど、写真をまとめてその数に驚いて、書きながら後悔して、書き終わってなんだかホッとした。20時間くらい掛かった気がする。

バラ写真とバラポエム。うん、やめといてよかった。

当初は上の写真みたいに、バラの写真に僕の痛ポエムを載せようかと思ってたんだけど、あまりに数が凄いのでやめた。やめといて良かったと色んな意味で思った。僕も読者のみなさんも、ポエム抜きの方が幸せだったろう。

これでバラの名前はバッチリ。これからはバラの名前がわかる、違いのわかる男として知ったかぶっていきたい。


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