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ロマンの木曜日
 
エクストリーム・マーシャルアーツを知っているか


今回動画がなければ全編こんな写真です。

格闘技、という響きに昔から惹かれる。「相手を倒す」という目的は同じだけども、立ち技もあれば寝技もある。競技人口はサッカーや野球の方が多いだろうが、競技ジャンルとしての裾野は恐ろしく広い。それも空手や柔道のようにメジャーなものから、いまだに東南アジアや南米の聞いたこともない武術まであったりするのが素敵。「中国奥地に未知の野球が!なんと1チーム100人!」とかないもんな。ロマンあるよねぇ。(「格闘技」に対するなら「球技」ではないか?という意見は無視)

そんな自分ですので「エクストリーム・マーシャルアーツ」という競技?格闘技?の存在を聞けばそりゃ気になりますよ!エクストリーム=超絶、マーシャルアーツ=格闘技!だもの。いったいどんなスゴイ格闘技なんでしょ。

大坪ケムタ



格闘技?いやさらにエクストリームな!

言葉の意味はすぐ分かるけど中身はイマイチ分からない「エクストリームマーシャルアーツ」、まだ知らない人の方が多いでしょうね。自分が初めて知ったのは昨年、東南アジアへ旅行に行った友人から一枚のDVDをいただいたのがきっかけ。『チョコレート』というタイのアクション映画です。


阿部寛さんも出てます。


あちらの美少女が見様見真似で覚えたムエタイで悪党どもをギッタギタ!という素晴らしい内容で、『チョコレート・ファイター』という邦題で日本でも公開されたので観た人もいるかもしれません。

で、この映画予告は動画サイトなんかで観てたんですが、本編を観てみると変わった動きの格闘家が出てくるんですよ。ブレイクダンスっぽいというか、ブラジルの格闘技・カポエラっぽいというか。黒いジャージ着てくるくる回るヤツ。役どころ的には中ボス的な。

その役者についての監督のインタビューを読むと、どうやら「エクストリーム・マーシャルアーツ」を学んだ人らしいと。どんな格闘技なんだ?名前からしていかにもアメリカっぽいけども。フランスからそんな競技が生まれるわけがない!(言語も違うし)ということで検索してみたら出るわ出るわ、特にYoutube。


面倒な人向けに検索画像を載せれば59600件です。


ちなみにYoutubeで「カレーライス」と検索しても295件、「curry rice」でも1190件だ!カレーライスの50倍以上の知名度と考えれば、どれだけエクストリームマーシャルアーツが世界的にメジャーか分かるのではなかろうか。参考にならんか。

こういった動画をはじめいろいろ見ていくと、どうやら格闘技と名はついていても闘ったりする競技ではなく、すんごいキックや技で見せる競技らしい。見せるというよりは「魅せる」でしょうか。

「一撃で相手を倒すローキックの威力」よりも「子供が一発で憧れるライダーキックの格好良さ」を競うような。一番近いイメージでいえばカンフー映画のアクションだろうか。日本風に言えば「殺陣」。ただ、もっと体操だったりダンスだったりアクロバットだったり…様々な要素がうかがえます。これは気になる!

ぜひ取材をさせていただきたくいろいろ調べてみたところ、日本人でエクストリーム・マーシャルアーツを学んでいる神戸豊さんとコンタクトをとることに成功。さらに「普段見れないエクストリーム・マーシャルアーツのオーディションを観てみませんか?」ということに!…いいんですかね、我々で。

今回は馬場さんと斉藤さんも同行。


撮影担当でどなたかお手伝いお願いできませんかー、と声をかけてみたところ、手を挙げたのがこのお二人。いずれも少林寺拳法経験者という通称・チームシャオリン。そう言うと漫才コンビっぽいですが。

そんな経験者も交えての今回の取材、まずは今回最初の窓口となった神戸さんからのご挨拶。


もちろん毎回こんな挨拶される方じゃありません。神戸さんは日本で役者・スタントマンとして活躍しただけでなく、北米にエクストリーム・マーシャルアーツ修行に行かれた本格的アーティストなのです。

今回は彼の修業先だったエクストリーム・マーシャルアーツの世界トップ集団TEAM 2Xのリーダーでもあるジェームス・マークさんが日本でのオーディションを開くということで、それを見学させてもらうことになりました。

神妙に話を聞く若き日本のアーティストたち。
こちらがジェームスさん。ポーズは2X!


武術だけでなくブレイクダンス、アクロバット、体操などを融合した新スポーツというエクストリーム・マーシャルアーツ。オーディションの合間に、その成り立ちなどを聞いてみました。

 

−−ジェームスさんはなぜこの競技を始めたんですか?

「自分はもともとカナダ代表クラスの体操選手だったんですが、体操以外にも空手やテコンドーの練習もしていたんです。それらを混ぜた『トリック』が楽しくなってきて、よりエキサイティングな物を作ろうと思って始めたんです」

−−北米では結構人気なんですか?

「カナダでは人気が上がってきてますね。今自分は5つスクールを持っていて、生徒も500人くらいです。今はこれをメインにしたライブパフォーマンスショーなんかもやってるんですよ」

−−そのくらい広がってるんですねー。

「我々がこの競技をやり始めてYoutubeなどに流したことで世界でも広まったんですが、テキストがないので皆自己流なんです。そこで今我々はXSD(エクストリーム・スキルズ・ディベロップメント)という自分たちのブランドを生み出して、これから世界展開するところなんです」

世界展開!あんまりデイリーには出てこない言葉です。ともかく現時点でエクストリームマーシャルアーツは元ダンサーや体操選手、テコンドー選手など、入り口はバラバラでネット動画を見ながら見よう見まねでスタートする人がほとんどだそう。そういう広がり方なのもあって、「Youtube発のスポーツ」とも言われてるのだとか。そうした各自の自己流による学習から、現在早く確実に学べるテキストでありブランドであるXSDを作っているのがジェームスさんらTEAM 2Xの面々なのです。

この日のオーディションに参加したのは日本人だけでなく外国人含む10数人。最初は格闘技な部分のチェックから。前蹴り、回し蹴り、などを順番に見せていきます。「今回はカジュアルなオーディション」ということで、細かく指示が入ったりはあまりありません。どこかワークショップ的でもあります。

練習場内にパシーン!と音が響きます。

一列に並んでパシーンパシーン。


練習場に響く蹴りの音。神戸さんが持つミットに跳ねる足の動きをジェームスさんが見つめる。

スター候補をみつめるジェームスさん。

興味深げに見守るチームシャオリンのお二人。


「…蹴りが、いろいろありますよね」「全部同じじゃなくてちょっとずつ違うみたいですね」「躰道っぽくないですか?」お手伝いの皆さんにはそれほどこの競技について説明せずに来てもらったんですが、格闘技経験者ふたりはさすがに気づいたよう。いつの間にか解説者のようだ。どっちが佐々木希でどっちが佐藤隆太かは皆さんの心の内に。

先に説明したとおり、エクストリームマーシャルアーツは格闘技から体操・ブレイクダンスなど様々な要素を含むのもあって、今回のオーディション参加者たちもバックボーンはいろいろ。同じ蹴り、たとえば回し蹴りひとつとっても空手出身、テコンドー出身、キックボクシング出身でも足の軌道が違うんですよね。詳しくは周りのK−1とか好きな人に聞いてください!

さらに型の練習も。何回か見せるだけなので
覚えて再演するだけで大変!


このあたりのオーディション前半までは、たしかに「マーシャルアーツ」。足や蹴りの綺麗さやキレなんかをチェックしてるんだろうな、というのは見ててわかります。

しかし後半からがエクストリームマーシャルアーツの超絶的な動きの神髄が見えてきますよ!

さぁこの辺から手持ちのコンパクトカメラでは
追いつかなくなってきますよ。


だって、こんなの次々やっちゃうんだよ?


ビョーン!高く飛びすぎてフレームに入らない時も。

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