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ひらめきの月曜日
 
奥会津の天然炭酸水を汲みにいく

ついに井戸を発見

工場の裏が林になっていて、手前に看板が立っていた。
「炭サン水 →」とあるので間違いなくここだろう。


工場の横にあった手作りの看板

ちょっとものものしい雰囲気ですが
井戸までは、歩くことものの数メートルでした

これが天然炭酸水の井戸

底に少しだけ水が残ってる

のぞきこむと炭酸ガスの匂いが立ち込めている。長居すればガスにやられて転落してしまうかもしれない。

ぐずぐずしていられない。
水を汲むためのヤカンを手に取った。


紐のついたヤカンで底の水を汲む
ミスターへっぴり腰

おそるおそる汲んだ水をコップに移してみる。思ったよりきれいだけど、見た目はとくにシュワシュワしているわけではない。

まったく炭酸水であることを感じさせないこの一杯。やはり飲んでみるしかないのか。

いや、最初から飲む気で来たんだが、いざとなるとびびってしまったのです。


いやいや、この一杯を追い求めて来たんじゃないか

ええい、ままよ


舌の上でほのかに泡っぽいものは感じられるが、炭酸といえるほどのレベルではないように思う。鉄サビとアンモニア臭が入り混じったようなニオイも少し気になるところだ。

水をペットボトルに入れて振ったら、キャップを開けるときに「シュッ」と音が鳴った(すかしっぺ程度ですが)ので、一応炭酸水であるみたいだけど。

期待感が大きかっただけに、なんだこんなもんかという感じはした。


どうにも釈然としないので工場へ
井上公造さん似の工場の方にお話を聞いてみた

― ― 水の量っていつもあんなものですか?
「最近雨も降らないし、今年は雪も少なかったんでね。あんなもんですよ。それでもGWくらいまでは、なみなみと水があったんだけどね」

― ― 炭酸があまり感じられなかったんですが?
「水位があるときはちゃんと炭酸なんだけどね。今は水位がないから炭酸ガスが抜けちゃってるんでしょう。ちなみに大塩地区の原泉はすべて炭酸水なので、『aWa心水』はあの井戸よりもっと深いところの原泉を使っているんです」

残念だが仕方ない。ここ以外に炭酸水が汲める井戸はないようなので、ひとまず退散するとします。


ちなみに、このへんはどこを掘っても炭酸水が出てくるという話です

持ち帰ったけど飲めなかった

汲んだ天然炭酸水は一応ペットボトルに入れて持ち帰ったが、よく見ると細かいゴミが沈澱していた。さすがにちょっと飲めない。雪解けからGWまでのベストシーズンなら、シュワシュワ湧く清涼な天然炭酸水をたっぷりと汲めるようだ。もちろん飲んでもおいしいとか。また春に出直します。

井戸を訪れる人は結構いる

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