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フェティッシュの火曜日
 
流木のアートがでかい

荒々しくもタイムリー。二つの感覚が意外な共存をみせるチェーンソーアート。

遠くから見るとみょうにかわいらしいが…
一番好きだったのはこのでかいくさりの無骨さ

建材で作られたイス仕様の犬。子供の尻を次々すいよせる異常なまでの引力を見せていた。
こちらの犬は流木で作られたそうだ。そうそう、流木アートってこういうものだと思ってた。

想像していた流木アート

流木で犬のイスを作ってる人がいて、聞けば2〜3年に1本理想の形の流木があるかどうか、みたいなストイックな作り方をしてるそうだ。海の流木は拾ってきても2〜3年陰干しする、そこまでやってできあがるのが犬のイス!すごいぞ!

おお、これだ。これが想像していた流木アートだ。流木には一つとして同じ形がないよね、一期一会だよね(そんなこと一切言ってなかったが)、そんな流木像こそ僕が思い描いていたものだった。


だけど今日はこんなかんじでドーン!

こちら大賞作品でドーン!

「伊勢海老だったらいいのに…」そう言い残して帰っていくおばちゃん達。

そして祭りは終わる

こうやって川をきれいにして流木を再利用することで、なんで流木がこんなに流れ着くのか知ってください。そんな言葉で表彰式はしめくくられた。

ここで問題となるのは、ずっとふざけていて(本人にそのつもりは全くないが)なんで流木が流れ着くのかさっぱり知れなかったことだが、多分ふざけているのは一生ふざけてきたからであって、今ここで問題となるのもなんだから置いておいて、大賞がどれかさえ知れなかった、ということだ。

各賞に名前がついててどれが大賞だかわからないのだが、帰っていくお母さん情報によるとこのザリガニが賞をもらったそうだ。

お母さん達は「これザリガニなの?伊勢海老じゃないの?伊勢海老だったらよかったのに…」と口々に言ってた。食べるのか?ひょっとして食べるつもりなのか?


やっぱり流木は最高!

安倍川の流木を中田島砂丘の流木に混ぜてみましたクイズ

自分でも流木アートを作れるまでに

祭りが終わり、お土産にもらって帰った流木で自分も何かしてみたらいいんじゃないかと思った。

カバンから流木ぶらさげて砂丘観光などをしてたら流木を多く発見した。持って帰ってきた本場の流木を砂丘の流木にまぜてみた(どちらも本場だろうけど)。

どれが私の流木かいい感じにわからなくなり、流木はまたゴミに還っていった。

いや、ゴミに還しちゃいかん、アートに還すことを今日は学んだのだ。と思って、ちゃんと家に持って帰ってアート作品を作ってみました。


できた、おれの流木アート。今の流木が忘れがちな「動き」をプラスした。

シャーッ!
流木シャーッ!

おれの流木シャーッ!

おれの流木グルグルグルグル、シャーッ!

流木がはみ出たカバンをぶら下げて、製作してた女子大生集団と同じバスに乗るのはとても恥ずかしかった。もう、いっそのこと本気で流木を好きになってみようかと思った。

あとがきで書くようなことを中盤に書いてしまったので書くことがない

流木、いいよね・・・。流木まつりに行くまではそんな思いだったが今はちがう。流木、いいよね・・・・。これが流木まつりの成果だ。「・」がひとつ増えた。

これだ。これが大人だ。流れてきたゴミに価値を見出して中黒をひとつずつ増やしていくことが、大人力というものなのではないだろうか。

「流木、いいよね。」と言った後にピッ。ピッ。ピッ。ピーッ「おじいちゃん!おじいちゃん!」「残念ながら心肺機能停止しました」…ピーッ。ピッ。ピッ。

そんな感じで一時的に心肺を止められるくらい流木をありがたがる老後を送りたい。


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