はやる気持を270キロのスピードにのせて

ターゲットの石川さんと東海道新幹線に乗り込んだ。改めて考えてみると、新幹線の席というのは意外に接近している。これだけ近いと、僕の企みも、言い出す前に漏れ出て石川さんに伝わってしまうのではなのだろうか。そんなしなくてもいい心配をしてしまう。

トラブルがポタリマシンの行く手を阻む

さて、ホテルに到着したが、ポタリマシンのことは言い出せなかった。突然、まったくの不可抗力によるトラブルのため、明日の撮影で重大な変更点が出てきたのだ。このため、石川さんと僕の撮影に関するミーティングは深夜にまでおよんだ。冷静に考えて、ポタリマシンどころの話じゃない、という状況である。なんてこった、どこまでポタリマシンは受難を受けるのか。

しかし、僕にも男の意地というものがある。いったい何のために、ここまでポタリマシンを持ってきたというのだ！

もう、言ってしまえ

もう、タイミングだのなんだの言っている場合ではない。このままではミーティングで徹夜になりそうな雰囲気さえある。今言わないと、もう一生使ってもらえないかもしれないぞ。

やった。
最初けげんな顔をされてかなりショックだったが、天井から湯気がポタリマシーンが受け入れられた瞬間の画像である。非常に感慨深いが、たださっさと言えば良かっただけ、という気もする。

ともあれ、東京から新幹線で２時間あまり。僕のグレートジャーニーが今ここで終結した気がした。でもそんな気がしただけで、明日も撮影はあるし、この後もミーティングはひたすら続くのでした。