加藤:そうなんですか。あれ、じゃあ研ぎ師と刀匠は全然別の仕事なんですね。
藤代:そうですね、全然別です。他にも、さやを作る職人や、柄を作る職人もいて、それぞれ別の仕事です。でも中には、研ぎを自分でやられる刀匠の方もいます。
どうやら、かなり細かく専門化された世界のようだ。
ここまで聞けばさすがに、包丁は研がないんだろうな、ということは分かってきた。そういえば、まだ互いに独身で一人暮らしの頃、藤代さんちで鍋会をやったとき、藤代さんちの台所にあった包丁は驚くほど切れなかった。あれはたぶん、研いでいなかった。
見ていてヒヤヒヤする最終工程
藤代:最後に、刃の側からこうやって刃文を取っていきます。 |