都電荒川線の三ノ輪橋駅で、右の写真にある古い看板を見かけた。亀の子束子(たわし)の広告のようだが、これをみて「へー、亀の子束子に元祖とかあるんだ」と思った。
たわしのメーカーとかを気にしたことは一度もないのだが、「他品の三倍もつ」といわれては気になってしまう。
ずいぶんと古そうな看板なので、今はもう存在しない商品やメーカーの看板なのかとも思ったが、一応調べてみることにした。
(玉置 豊)
亀の子束子の元祖は、亀の子束子西尾商店
この看板がどこの会社のものなのかを調べるために、とりあえず「亀の子束子」で検索してみたところ、一番上に「亀の子束子西尾商店」という会社のサイトがでてきたので、見てみたら間違いなくそこの看板だった。
一瞬で調査完了。インターネットって便利だ。
サイトを拝見させていただいたところ、どうやらこの会社が確かに亀の子束子の元祖らしい。亀の子束子というと、雑巾とかホウキとかと一緒で、あまりにも身近な存在過ぎて、元祖の会社があるとは思いもよらなかった。
亀の子束子の元祖、知っている人は知っているだろうけれど、私は全然知らなかったので、取材させていただくことにした。
亀の子束子の話はおもしろい
ご対応いただいた広報部の濱田さんに、さっそく亀の子束子の歴史や素材などを伺ったのだが、さすがはたわしを作り続けて百年以上の会社だけあって、だれかに話したくなるようなたわしに関する知らなかったマメ知識がポンポンと飛んでくる。
以下、亀の子束子の誕生秘話を、箇条書きと写真でお楽しみください。
続けて、歴史と現状など。
一つの発明が100年以上のロングセラー。
よく「主婦が特許で大儲け」みたいな話を聞くたびに、心底うらやましいなあと思っていたのだが、開発の苦労や販売の大変さ、類似品との戦いなど、そういう話を実際に聞いて、どうせなら宝くじに当たるとかの方がいいかなと思ったけど、買ってもいない宝くじに期待しても仕方がないので、やっぱりなにか開発したいなと強く思ったが、一晩経つとその思いが薄れてしまう自分が憎い。