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ひらめきの月曜日
 
石集めは切手と並ぶ趣味だ

ミュージアムショップと宝石拾いに大興奮

さて、博物館というのは順路をたどっていくと最後はだいたいお土産ショップに行き着くものだが、ここ奇石博物館も「小石の国」というミュージアムショップに続いていた。


小石の国

このミュージアムショップがじつに凄くて、これまでに見てきたほとんどの石をここで買うことができる。

紫水晶(アメシスト)。粉末を調合したものはかつて薬として使われたとか。ただし用法用量を破ると中毒症状を引き起こすという恐ろしい石でもある
小は400円というお手ごろ価格

黒水晶(モーリオン)。産出が少ない希少な石。邪気を跳ね返し浄化したり、悪運を退散する力があるとされる
ジオード原石。一見ただの石だが、割ると中身が水晶になっている

4億5000年前に地球に落下したといわれるギベオン隕石(の輪切り)
石のワゴンセール

写真を見てお気づきだろうが、どの石もじつに安いのだ。これだけの品揃えをこの値段で提供している店もそうないのではないか(石を専門に売る店が他にどれだけあるのかは知りませんが)。


とはいえこのクラスになるとそれなりの値段にはなってくる

化石の缶詰。本物の化石が入っている
サヌカイトの音色を収録したCD

3時間の取材中この土産ショップだけで1時間を費やした。みな思い思いの石を購入し満足げだ。

僕は黒曜石の石器セットを買った。「黒曜石をけずって大昔の原始人のように石器やナイフを作ってみよう」というもので、「鶏肉も切れるよ」というキャッチコピーに惹かれた。


うちには包丁がなかったから良い買い物をしたなと思ったが、今思えば普通に包丁を買ったほうが安い。

別館の宝石拾い体験も楽しい

さてお楽しみはショップだけではない。別館では、土・日、祝日限定の「宝石拾い体験」もある。これだけを目当てにやってくるお客さんもいる人気アトラクションだ。


子供がみっちりいます
我らももちろん参加した

アメジストなど41種類もの宝石・輝石が見つかるという宝石拾い。砂利の中から色のついたキレイな石を探すのだが、これがあれよあれよと見つかる。

ゴールドラッシュだ

しかも収穫した宝石は持ち帰ることができる。宝石、というからにはそれなりに価値があるのだろうか。一体おいくら万円なのかと訪ねてみたら「う〜ん」と春原さんの苦笑いが返ってきた。そうかこれも愚か者の石だったか(分かってたけどな)。

大量

正直、事前に予習の意味で見てきたホームページからはB級スポットの匂いがプンプンしていたのだが、実際の奇石博物館は石の素人がとっつきやすいような展示がされ、楽しいアトラクションも用意されていて、子供から大人まで楽しめるスポットだった。

そして帰りの車中で石旅行(石を収集しに行くことを目的とした旅行)の計画を立ててしまうほどに石に魅了されてしまうことだろう。

石集めは高尚な趣味なのだ

石集めというとなんだかヘンな趣味だなと思われるかもしれないが、じつは江戸時代から続く由緒正しき文化だった。春原さんが言った「欧米では切手集めと並ぶ趣味」というのも今なら分かる気がする。

それにしても奇石の始まりが、江戸時代のサークルきっかけというのは意外だった。そんなデイリーポータルZみたいなこと昔からやってたんだな。


奇石博物館

〒418-0111
静岡県富士宮市山宮3670番地
TEL:0544-58-3830 FAX:0544-58-5061
HP:https://www.kiseki-jp.com/index.html


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