見た目から違う

日暮れ前に何とか完成。26皿分のカレーを目の前にしてみると結構圧巻。だってこの時いるの5人だし。

「これって、一人暮らし分、家族分、パーティ分くらいの量ですね」と、木村さん。あぁ確かに！ライターってのは上手く例えるもんですなぁ。

量が多いほどにさらっとしていて水分が多いようだ。 そしてやっぱり20皿が一番美味しそうに見える。質感以上に大きな 鍋でカレーをかき混ぜている。というシチュエーションが美味しそう。

1皿分はどろっとした質感で色も濃い。10分で出来たにもかかわらず二日は煮込んだような風格。年上だと思って気を遣ってた人が年下だった様な感じ。

同じようなものが出来るだろうと予想していたが見た目からして結構違う。これは味も違うぞきっと！

さぁ、味は違うのか

まず一皿分から木村さんに食べてもらう。どうだ。

木村さん「おぉー、これカレーですよ！！」

そこか。もうちょっとだけ、踏み込んでくれませんか。無し！さっきの流石ライター！みたいなの無し。

他の方々の感想は
・味が濃い
・野菜が固い
・美味しく無い

おぉ、酷評！実際に食べてみると野菜に火は通っているが野菜炒めの様なシャクシャクとした歯触り。ルーに野菜や肉の味が出てなくて野菜は野菜、ルーはルーといったバラバラな印象を受けた。

これは煮込み時間が足りなかったせいだろう。一皿分の水の分量では煮込もうとしてもすぐに水分が蒸発してしまい煮込むことが出来なかったのだ。

5皿分好評

では5皿分はどうか。こちらは見た目から美味しそうだったので期待が持てると思うのだが。

木村さん「あぁーこれもカレーですね！！」

正解！それカレー！！いや違う、今の問題はそれじゃない。

皆さんの感想は

• 美味い
• バランスが良い
• ルーが美味い

やはりさっきとは比べものにならない高評価。野菜や肉にも上手く火が通っていてルーのスパイスも効いていた。やはりたくさん作った方が美味いのか。

20皿分も美味い

これが最後の20皿分。いっぱい作れば美味しいは本当か。

木村さん「これ、具が美味しいですよ！」

おぉ、踏み込んだ！やっぱりここか。

皆さんの感想

• 美味い
• 甘い
• 具が美味しい

食べてみると確かに具が美味しい。玉葱はとろけるようで鶏肉はホロホロと身が崩れるように柔らかい。あぁ美味い。ゆるめのルーが好みな僕はこれが一番好きだ。

いっぱい作ればいいってもんじゃない

1皿分以外は美味しかったがどれが一番好きですか？と聞くと僕以外は全員5皿分が一番だと答えた。お、一番多いやつじゃない！！

20皿分は量が多いために炒め、煮込みなどに時間がかかり、火に掛ける時間が長かった為、材料にじっくり火が通って玉葱の甘みや肉の旨味などが引き出された。

しかし甘みや旨味が強くてルーと合わさった時に辛さやスパイスの香りを打ち消してしまいカレーとしての完成度が少し低くなったか。それとは逆に1皿分は煮込み時間が足りなすぎて野菜炒めに溶いたルーをかけたようになった。

たくさん作ればじっくり火を通すことになるので材料の味は出るがそれが料理として美味しいかは別のようだ。今回は偶然5皿分の煮込み時間とルーのバランスが良かったんだろう。

結論：いっぱい作れば美味しくなるって訳でもない。