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フェティッシュの火曜日
 
二人羽織でロックンロール!


ギターでバンドに参加したいという思いを、二人羽織という日本の伝統的ソリューションで解決します。

今でもロックのライブをみるたびに、自分も学生時代に洋楽を聴いてギターを練習して、一度はバンドを組んでおくべきだったよなと思う。

プロを目指したかったという話ではなくて、バンドを組むという体験、メンバーと練習をするという体験、ライブをするという体験をしておけばよかったという軽い後悔。

やはりできればギターボーカルがいいな。よし、今からでも遅くない、訳はない。もう干支一回り以上遅い。今更ギターを覚えたり、正攻法でバンドメンバーを集めるのは難しいので、新しいカルチャーを作ることにした。

玉置 豊



「二人羽織ギター」というソリューション

バンドを組んでギターボーカルをやってみたい。しかし、そのための方法論として、まずまともにギターの練習をするというのは最初から選択肢になかった。

そしてたどり着いたのが、ギターを弾ける人に後ろについてもらっての二人羽織でのロックンロールだ。これなら僕でも夢のギターボーカルができるはず。

そんな思いつきで動き出したこのプロジェクト。ちょっと長くなりますが、僕が初めて組んだバンドの記録に、目と耳を貸してください。

 

まずはバンドのメンバー探し

二人羽織でやるロック、一番の問題は当然バンドのメンバー探しである。考えている構成は、ギター・ボーカル(私)、もう一人ギター、ベース、ドラムの4人。これを二人羽織でやるので、×2で8人の大所帯となる。

前側に立つ人はあとで考えるとして、大切なのは実際に演奏してくれるメンバー。素人の私とバンドを組んでくれて、さらに自分は影となって演奏してくれる人なんているのだろうか。

こういう時に助けてくれるのは、今まで戦ってきたライバルの存在である。そういう風に昔読んでいた少年ジャンプ(ドラゴンボールとか男塾とか)には描いてあった。

今まで音楽関係で戦った人といえば、「釣りギターでロックンロール!」という記事でバトルをした、というか遊んでもらった、Rama Amoeba の上西さん。あの日以来、会えば少しは会話ができる関係だ。


エレキベース対釣りギターの異次元対決。写真だけ見ると、ずいぶんシュールな写真ですね。

ライブハウスでの演奏を終えた上西さんに、誰か二人羽織をやってくれそうなロッカーがいないかと、挙動不審になりつつ相談してみたら、「ベース俺やるー」と、軽い返事が返ってきた。

さらにその場にいたRama Amoebaのローディー(バンドのサポート係)で、自身でもNEELというバンドをやっている阿部さんが、「じゃあギターは僕でよければ」といってくれた。彼とは前にプロレスの話を二時間もした仲だ。


ベースの上西さん。目の周りが黒いのはメイクです。
ギターの阿部さん。好きなレスラーは前田日明。

二人とも話の中身を理解しているのか、本気でやってくれるといっているのか、そしてこの約束を明日も覚えているか、かなり不安な部分があるけど、やるといった二人の言葉を信じるしかない。


ノーメイクだと、どうにか目を見て話せます。

さてRama Amoebaといえば、釣りギターの時にアンプまでつくってもらった秋間経夫さんのバンドである。その関係者を二人も引き抜く形になったので、その旨ご挨拶させていただいたら、「あはは、よく考えるよねー」と大笑いしてもらった。よし、これで筋は通したはず。

初めての作詞作曲

家に帰ってから恐る恐る二人に確認のメールをしてみたら、ちゃんと覚えていてくれたので、残りのメンバー探しは後回しにして、先に曲をつくることにした。おとなしく有名どころのカバーをやればいいかなとも思ったのだが、二人羽織だとカバーされるバンドやそのファンに失礼な気がしたので、いきなりオリジナル曲を作る。

もちろん私はそんなことをやったことはないので、バンドメンバー(っていっても怒られないだろうか)の上西さんに相談したら、「アカペラで録音してくれれば、あとはどうにかする」ということだった。

とりあえず、録音基材としてICレコーダーとおもちゃのピアノを買ってきた。アカペラといっても、なんにも伴奏なしで歌うのも難しい。このピアノについている「ポップス」というボタンを押すと、「ズズチャズ」というリズムがループで流れるので、それに合わせて歌ってみる。


鍵盤は使いません。使うのは「ポップス」のボタンのみ。一番安いリズムボックスがこれだった。
夜中にこっそりと録音。「怖い話」をしている訳ではないです。

どうにか収録した曲がこれである。作詞作曲といっても、特に歌で訴えたいこともなかったので、目の前にあった言葉を紡いで曲にした。できればボリュームを小さくして聞いてみていただきたい。



よく学生時代に作ったデモテープを聞いてみたら恥ずかしくなったみたいな話があるが、僕の場合はリアルタイムなのに恥ずかしい。

この曲をモジモジしながら上西さんと阿部さんにメールしたら、数日後に阿部さんから演奏がついて帰ってきた。



歌いなおしてもらったのかと思ったら、歌はそのままだった。かっこいい演奏が始まったなと思ったら、自分の声が聞こえてずっこける。阿部さんはT.Rexが好きなんですね。

その後、三人でのバンドミーティングの結果、四人×2構成ではなく、せっかく作ってもらったデモが無駄になるが、シンプルな三人×2構成にすることになった。人間椅子とかがやっているスリーピースというやつだ。ここでいうシンプルとは、音楽的にわかりやすくしたいという意味と、人数を減らしてスケジュール調整などをしやすいようにという、二つの意味がある。

ドラムを誰にするかは心当たりがまったくないので、お二人に選任を頼み、決まり次第スタジオで練習をすることとなった。僕のバンド活動は、おんぶにだっこに二人羽織だ。


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