訪れたときの緊張感とは対照的に、穏やかな気持ちで帰りの鳥居をくぐる。僕はまだノーパンだけれども、心はもうノーパンではない。股間を通り過ぎる春風もあたたかく感じる。
|
たぷんたぷんの溜め池 |
神社の前には溜め池がある。訪れた前日は雨だったこともあってか、水量がかなり多い。
|
がんばれ、俺もがんばるから |
放水量を調整しているのか、堰には板がはめ込まれている。でもそれは心配なくらいに薄い。
そこにその板はないだろうと疑問が湧くくらいに心許ないその様子。じっと見ていると、未だノーパンである自分をこの板に重ねていた。ここでくじけてはいけないのだ。
これから先、何か辛いことがあっても、この板のことを思い出せばがんばれそうな気がする。まずは家に帰って清冽な気持ちでパンツを履こう。そんな風に思いながら、神社を後にした。 |