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ロマンの木曜日
 
筑波大学が広すぎる

学内で40センチの鯉を釣った

「広いといえばやっぱり池ですかね」T斎藤さんは言う。

「僕は実家が近所だったんで小学校くらいの頃から学内で遊んでました。あの池では40センチ級の鯉釣りましたよ。」

ということで思い出の池へ連れて来てもらった。この池は加藤さんも知っているらしく、「ああ、あの学生がたまに泳いでたりするところですよね」と言っていた。もういよいよわからん。


T斎藤さんはかなりラフなルートで奥地へと分け入っていく。
山菜取りのおばちゃんが落ちて亡くなったらしいです、と道中で聞かされる。そんなところまで行かなくていいですから。

鯉ここ!

「なんか以前よりも沼っぽさが増していますね」とT斎藤さん。

ここからブルーギルが釣れるのだ、と以前よく釣りをしていた踏み石の上から当時を思い出していた。


沼ボーイ。

おぼつかない足取りでその後を追う。

加藤:「そうだ、野球場の裏にキャンプ場があるじゃないですか。あそこ、泊まったことありますか」

T斎藤:「あのアスレチックのある広場ですよね、小学校くらいのときにキャンプで行きました」

スケールの大きな話が次々と出てくる。僕らの小学校ではそいういうのを林間学校と言っていたし、そういうときに大学構内は目指さなかった。

「当時つくばには遊ぶ場所がなかったですから。学内には映画館とかもありましたよ。小さい頃よく見に来ました」。

T斎藤さんにとってここは、学び舎でもありふるさとでもあるのだ。


「新入生はたいてい道に迷います。」

次は加藤さんが学生の頃、偶然見つけたという旬のタケノコスポットへと案内してもらった。途中にウズラの親子が走り回っていたが、もう多少のことでは驚かない。

「学生でもほとんどの人はすべてを見ずに卒業していくんじゃないですかね」と加藤さん。加藤さんは専攻が生物だったため、他の学生より広く学内を歩き回っていたらしい。


こっちですこっちです。
生えてますよ!

これは食べごろっぽいなー(もう卒業したから掘りません)。

エピソード満載

「ソアラ坂っていう名前の坂があって、長い直線の上りから一気に下るんですが、そこでソアラが飛んでぐしゃぐしゃになったからそう呼ばれるようになったそうです。」

「そういえば学内で酔っ払って遭難。結局亡くなった、なんて話もいくつか聞いたことありますね。」

「ここから先は素人はわからないから、暴走族に追いかけられたらここまで来れば勝ち、と言われていました。」

「雨季になるとこの辺は一帯が川になります。」

驚きの話がどんどん出てくる。


「一つ一つ納得できないと先に進みたくなかったんですよね」と当時の進学状況を語るT斎藤さん。年間取得単位が2単位とかいう年もあったのだとか。

アスレチックで遊ぶ加藤さん。もちろん学内。

丸太を渡るT斎藤さん。こちらも負けじと学内。

広くてもやることは同じ

広いキャンパスで学生生活をしていると普通やらないような遊びもしていたんじゃないですか、と聞くと「いや、僕はもっぱらマージャンでしたから」とT斎藤さん。

でも当時は携帯電話がなかったので学内の端から端まで、学生寮を巡ってマージャン仲間を集めたのだとか。「広いから疲れましたよ。いないやつのドアには張り紙して帰りましたから」と。執念である。

加藤さんは彼女が寮から出るときにリヤカーで手伝った思い出を話してくれた。

他に広い大学あれば教えてください

筑波大学、予想以上の広さで満足でした。同じように広いと噂される北海道大学にも加藤さんは行ったことがあるらしいのだが、「比べ物にならないですよ」と言っていた。筑波圧勝という意味で。

ここで大学生活を送っていたら、僕ももうちょっとスケールの大きな人間になっていたんじゃないかと思いました。もしくはさらに道に迷ったか。

学内に牧場がある大学ってあまりないと思う。

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