キウイで練習する
「初心者はキウイでも握ってな!」と言われたわけではないが、リンゴよりむくのが簡単そうな果物で基本を徹底させようと考えた。
なんか、久しぶりにみたキウイの表面に必要以上にひるむ。こんなにモジャモジャでいらっしゃいましたっけ。
実が柔らかい分、ナイフの滑りがよく、一太刀を大きくしやすい。また強く握るとつぶれるという理由から、左手の力も強制的に抜ける。すごい、まさにフォーム養成にうってつけだぜ、キウイ!
と、半分くらいまでむいたところでストップがかかった。おいおい、何がいけないんだい?
注意その3 ナイフはまっすぐ持て
どういうことかと訊くと、
刃を自分に対してまっすぐに持ち、果実を水平方向にスライドさせて切ると見た目が綺麗だと言う。 試しにやってみてもらったところ、
小さなキウイをむくだけで初心者と経験者にあらわれる歴然たる差。 大きな衝撃を受けたぼくは、言われるままに別のキウイをむいた。
ていうか、興奮して書くような出来事なのかこれは。もうよくわからない。
わかる。自分が成長しているのがわかるぞ。さあ次はなんだ、何をむけばいい! と意気込んだら、またキウイだという。今度はゴールドだと。
こっちのほうがちょっと柔らかいので(家にあったのがたまたま柔らかかったのかもしれないが)、グリーンよりむきづらいはずとのこと。なるほど、確かに緑のキウイではこれ以上俺の相手にはならん。よし、持ってこい!
なんとゼスプリ・ゴールドは表面の毛がないのだ。いちいちドギマギさせる奴らだぜ。
キウイは制した。 ふふふ……だが、どうやら俺の腕も限界のようだぜ。
実は右手の力がぜんぜん抜けていなかった。親指どころか前腕がパンパンである。 キウイで。
厚い皮で気兼ねせず練習
すいません、キウイむいただけでテンション上がりすぎました。恥ずかしいです。
さて、ここまでやってみて気づいた点として「皮をむいたら食べなくちゃいけない」という問題があった。 一日のスタートはフルーツで。けっこうな話だが、そう何個も食べられない。 というわけで、むいても中身がでてこない、皮の厚いフルーツで練習することに。グレープフルーツである。 皮が厚い分、むき応えも充分だ。
ちくしょう、むき応えが充分すぎるぜ。