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ロマンの木曜日
 
七輪で暮らす48時間


人は、七輪があれば暮らしていける。

炭火を手軽に使うことのできる七輪。
その簡便さ、高いポテンシャルにみんな気が付いていないんじゃないだろうか。
そこで僕が、丸二日間、七輪だけを熱源として使って生活することで、世の中に対してアピールしてみたい。

加藤まさゆき



七輪――それはひとつの宇宙

僕のうちの七輪は学生時代に買った。今でも愛用している。


もう10年ぐらい使っている。丈夫な一品。

秋になると、アパートの近くの空き地で炭火をおこし、砂肝や椎茸を焼きながらビールを飲んだ。
春にはもちろん、夜桜の下で熱燗を沸かして飲んだ。いい思い出だ。
ひょいっと担いでいくだけで、何でも焼ける。お湯も沸かせる。寒くなったら暖まれる。そこに小さな一つの宇宙が生まれる。素晴らしい道具。
もしかしたら二日くらいなら他の熱源を使わなくても、七輪だけで暮らせるんじゃないだろうか。(なんせ宇宙だ)
挑戦してみた。

 

七輪ニスト(シチリニスト)の朝は早い


朝5時30分起床。かなり冷え込む11月の朝。

朝食のご飯を、七輪で炊く。
まず炭火を起こす必要がある。火を起こすには最低で30分かかる。ご飯を炊くのには、1時間弱。合わせて1時間半、普段より早く起きた。
眠い目をこすりながら、さっそく火を起こす。

ガス台の上で炭を組み、中に着火材を差し入れる。
ねぐせを直す前に、火起こしから始まる1日。

火が回るまでの間、目覚ましにコーヒーを飲もうと思ったが、それはできない。お湯が湧いていないからだ。
しょうがないからシャワーでも浴びるかと思ったが、それも七輪以外の熱源を使ってしまうので、できないことに気が付いた。
七輪生活、意外とシビアだ。
とにかく寒いので、火が回ってゆく七輪で手を温めつつ、頃合いを待った。平日の朝から手が煙臭くなった

 

さあ、飯を炊こう


20分後。かなりいい火勢になってきた。

そろそろ飯を炊いてもいい頃だろう。
米は昨日の夜、水に浸しておいた。七輪生活には、事前の十分な準備が必要となる。
適当な大きさの土鍋が家に無かったので、代わりにすき焼き用に買った鉄鍋で炊くことにした。

米1に対して、水1.2。(昔キャンプで習った)
まるで「まんが日本むかし話」だ。

というか、この火力で飯が炊けるのかどうか、不安で不安でしょうがない。土鍋の炊飯はしたことがあるが、あの時はガスの力を借りた。七輪で炊飯なんて人生初だ。そもそも、沸騰してくれるのだろうか。

ふしゅー!! ふしゅー!!

とか思っていたら、あっという間に沸騰した。
七輪の火力、恐るべし。
直火炊飯のコツは「初めは弱火」だそうだが、ここまで5分もかからずに沸騰してしまった。すぐに焦げ付いてしまう。あわてて火力を弱火にした。

下の通気用小窓を閉じる。

この窓を開閉することで、七輪の火力はある程度調節できる。知ってはいるのだが、思わず手はガスコンロのツマミに伸びてしまった。
ツマミを回すという動作は、現代人である僕の体に無意識に染み付いているようだ。

たのもしい火力。あっという間に沸騰。

続いて味噌汁、卵焼き

ご飯はこのあと20分加熱。火から下ろして「蒸らし」に入れた。成功か失敗かは分からないが、この間に他のおかずを作ろう。
まずは味噌汁。ネギと油揚げ。強い火力であっという間に仕上がった。そして卵焼き。こっちは弱火で仕上げないとすぐに焦げ付きそうだったので、弱火にした。
小窓を閉めてから、実際に火が弱くなるまで1分くらいかかる。この調節のタイミングにも慣れてきて、おかずが完成した。

ところで肝心のご飯は、成功したのだろうか。見てみよう


卵焼き完成。陽も昇り、光が差し込んできた。
下の小窓から、中の火を見るとかっこいい。

ご飯は炊けたのか? >
 

 
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