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はっけんの水曜日
 
アド街っく煉獄、千葉県一宮町

普通は歩いて行かないような道で、車は通るけど歩行者はゼロ。

第5煉獄 大きな秋ありまくり

秋だ。まだどうてい湖までは1.5kmほど。右手には梨畑と収穫を終えた田んぼが、左手には秋がこぼれ落ちそうな山波が迫ってくる。

赤とんぼが舞い、垂れ下がった自然薯のツルにはムカゴが付いていた。僕の大好物、ムカゴ。取材も忘れて夢中で取っていたら遠くから写真を撮られていた。

それにしても田舎の秋は良い。静かだ。風がすすき原を渡り落ち葉を散らす音だけが聞えた。

どうてい湖まで、あとちょっと。


ムカゴを取るべく奮闘中。もう結構取り尽くされた後で残ってなかったけども。
警戒心の薄い赤とんぼで、近づいてもなかなか逃げなかった。

すすきって良いよね。

秋は空も良い。雲の模様が一番美しいのが秋。


湖って言うか、池だよね。

第4煉獄 どうてい湖

さて、どうてい湖だ。高校3年のマラソン以来、16年ぶりに来た。当時の僕と今の僕とではこの湖を見る気持ちはやや違う。でも多分、当時から今の僕と同じような気持ちでどうてい湖を見ていた同級生もいたのだろう。

僕の夏休みは電算棟で始まり電算棟で終わっていた。アレはアレで煉獄だった。その間、外で真っ黒に日焼けした同級生達は違う青春を謳歌していたはずなのだ。あっちは天国だったにちがいない。

ところで今まで平仮名で書いてきたどうてい湖だが、漢字ではこう書く。

「洞庭湖」

と。


どういう意図でポーズを取ったのか。今となってはわからない。

本当に何もない。僕にとっての洞庭湖とはなんなのか。

こちらにもススキ、洞庭湖の対岸にもススキ。

遊歩道があったけど、誰かが歩いた形跡はなく道には厚く葉っぱが積もっていた。
説明の看板も傷んでいた。あまり人は来ない感じ。

洞庭湖の石碑。町の重要文化財。

洞庭湖は実は人造湖。干ばつを防ぐために9代加納藩主、加納久通によって作られた。享保年間というから西暦1720年頃の話だろうか。

その後、14代藩主の加納久徴が1844年に拡張工事を行い、その完成記念に中国の洞庭にちなんで洞庭湖と名付けたのだそうだ。250年後に高校生が「洞庭湖」って名前にモヤモヤした気持ちを持つとは、お殿様にはわからなかったろう。そういうのはどっちかというとバカ殿の領分だ。

洞庭湖の周りを歩いていると、完成記念に立てられた石碑があった。一宮町の重要文化財だという。その前には車を停められるスペースがあって、なぜかそこには使用済みのティッシュが散乱していた。


洞庭湖の石碑壁紙を各種用意しました。画面サイズに応じて使ってください。

1024x768
1280x854
1920x1080
1920x1280


石碑の周りにはティッシュが散乱していた。どういうわけだ。
湖畔のガードレールには「NEXT LEVEL」の文字が。なんの次か、次のレベルとはなにか。

 

謎の距離表示。

第3煉獄 この先約300m

洞庭湖を一回りすると、丘の上になにか大きな建造物が見えた。どうやら道が続いているらしい。多分もう二度と来ない場所なので、ついでだからを見に行くことにした。

すると、道の横に「この先約300m」と書かれた矢印があった。何があるのかは書いてない。更にその先にはSPEED LIMIT10kmと書かれた看板。「/h」が抜けていたため10kmの部分だけ読んで、ええ?!残り10kmもあるのかい?!と、マスオさんみたいな口調で弱音を吐いてしまった。

そうしてようやく頂上に着いてみると、特段何もなかった。鉄の柵があって、その先には電波塔があるだけだった。

こ、これだけかい、たまさきーん!!
(関係ないし、たまさきんじゃないし)

さ、日も暮れてきたし帰ろ。


/hがあるかどうかって重要だと思う。
鉄塔があるだけだった。展望台じゃなかったのか。

 

あ、まだ3位までしかやってない。予定より2個すくなくなっちゃった。そこで無理矢理2個追加しました。

 

そこに干すか、そこに。

第2煉獄 ギョッとするウェットスーツ

一宮町の海岸は九十九里浜なのでサーフィンも盛んで、サーファーが住み着いたりもする。そういう訳でウェットスーツが干されていたのだけど、そこに干すか!という場所にぶら下がっていたので思わずギョッとしてしまった。

ビックリするじゃないですかー。

はい、あと一つ。1位の発表はまとめで。

第1煉獄 どう見ても毎日同じな本日のメニュー

駅前の食堂のメニュー。本日のって書いてあるけどこれ、16年前からなんも変わってない。

高校に通っていた頃は長期休みも関係なく毎日のように通っていた町だが、卒業以来本当に久しぶりに行った。街並みはあまり変わっていなくても、ゆるキャラが発生してたり当時は気にも留めなかった物が面白く見えたりして、楽しい取材だった。どうやら僕も当時とは変わったようだ。色々と。

あなたにとってのそういう町があったとしたら、久しぶりに行ってみるといい。必ず面白い発見があるよ。


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