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フェティッシュの火曜日
 
片栗粉がごちそうだった頃

アレンジしよう

このまま終わっては、カタクリコをがばがば食べていた当時のぼくがなんだか可哀想じゃないか。
そう思ってキッチンに戻ると、いいものが置いてあった。


コーヒー!

味つけが砂糖だけだから寂しいのだ。水の代わりに淹れてあったコーヒーを鍋に注ぐ。


片栗粉にもう一度だけ光を!

つづいて牛乳も投入。


カタクリコ・オ・カフェ・オ・レ

これを煮詰めれば、キロンキロンのカフェ・オ・レが完成だ。


なんかキャラメルみたい

「コーヒーゼリーもどき」みたいになるかなと思ったのだが、質感がぜんぜんちがう。
そして水でつくったものに比べてなぜか固さがでない。とはいえ、あんまり煮ては焦げてしまうので、これで完成とする。


なんかデザートっぽいですよ!

器にもることでデザートっぽさを演出。心理に訴えかける。


とはいえ味噌っぽいけどな

さて、どんなもんでしょう。


ちょっともっかい食べて〜

 

はたして感想は!?

他人にケチをつけさせたら一級品のわが妹だが、


どれ

ほほう

なんともうひと口!

食べた! あの妹がふた口食べた!
クララが立って以来の衝撃である。そしてそれを見ていた母が、


「ちょっとちょうだい」

これまで決して食べると言わなかった母が自ら味見を志願。よっ! 珈琲中毒!


「熱々だったらもっとよかったのに」

必ずひとこと注文をつけないと気が済まないのが我が家の女性陣の性分。しかしながら「美味しい」みたいなことを呟いてはいたので、それなりに気に入ったようだ。
ここに片栗粉は無事オヤツとしての復権を遂げたのだった。

この後、アンコやクリームを挟んで大福もどきをつくろうとしたのだが、「思うように伸びない」「カタクリコ同士がくっつかない」「そのくせ手や皿にやたらとくっつく」といった負の特性が発揮され、結局失敗におわってしまった。
あまり奇をてらわず素朴な味わいを楽しむのが、やはりこのオヤツの王道なのであろう。

嫁の感想をじっと待つ母

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