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フェティッシュの火曜日
 
片栗粉がごちそうだった頃

ここでちょっと別メニューを

さて片栗粉が途中ではあるが、他にもひとつ、当時の好物を紹介したい。


 

そう、納豆である。紅いのは何かというと、焼き鮭だ。当時は今みたいに小袋の「納豆のタレ」がついていなかったため、ふつうの醤油をかけて食べていたのだが、ここに鮭の甘み・旨味が加わることで納豆が格段に美味しくなるという、ぼくのお気に入りの食べ方。
なのだが、ここで紹介したいのはこれではなく、


これ

納豆をかき混ぜたカップ、これで食べるご飯がわれわれ兄妹の大好物だった。


2杯目はここに直接おかわりする

そしてよく混ぜる

なんとなく汚い絵面で申し訳ないが、納豆のねばりと風味を仄かにまとったこのご飯が、ものすごく好きだったのだ。この「おかわり」が食べたいがために納豆を食べていたといっても過言ではない。


妹も興奮気味に覗き込む

なんにせよ、当時のわが家の事情について兄妹であらためて話し合った結果、「それなりに貧乏」という見解で一致した。


「3杯目はそこに醤油を垂らすんだよね〜」と妹。それはもうただの醤油ご飯ではないのか

 

で、カタクリコはどうなのだ

話をカタクリコに戻そう。
え〜と、つくりなおしたのが出来上がって……そうそう、自分で食べるまえにまず身内に食わしたのだ。


う〜ん……

あがあ

「鼻水やがな」

ひと口食べて納得した妹。「もう食べることもないだろうと思っていたが……」と恨めしそうな発言も飛びだした。
アカン! あの頃のハングリーな気持ちを忘れたらアカンで!


とはいえ……

うむ。たしかにいま食べて美味しいものではない。なにしろ正体は片栗粉と砂糖なのだ。


「なんでコレが美味しかったんだろ……」
「だから貧しかったんだって……」

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