タラバガニ
第三回戦にエントリーするのはタラバガニである。 カニの王様ともいわれるだけあって、値段が張るのでこれも足だけの出場だ。
じゃんけんしなきゃだめですか?
うまそうなので早く食べてしまいたいのだが、じゃんけんをする。 このじゃんけんシーンの撮影が、けっこう手間なのだ。 カメラもカニエキスまみれになるし、どうせ勝負は決まっているんだし、もう省略していきなり食べてしまってもいい気もするが、じゃんけん大会という大義名分がなければただカニを食べているだけの記事になってしまう。 いや、大義名分があってもカニ食ってるだけなのではあるが。
せっかくのタラバ、食べることに集中したいのだが、じゃんけんをやって勝った。 それでも、ガッツポーズをして写真を撮ると、ほんの少し勝利の気分が味わえる。 が、そんなささやかないい気分なんかどうでもよくて、早く食べたい。
超おいしいカニカマみたい
さすがタラバだ。 身がプリプリでフワフワで、これはうまい。 最近のカニかまぼこはとてもおいしいが、このタラバくらいおいしければいいのに、と願うほどうまい。
これまでどのカニもそのまま食べていたのだが、以前旅行先で「タラバガニのみそ汁」を食べてとてもおいしかったのを思い出し、足を少し残してみそ汁を作った。 これがまたさらにうまくて、一瞬戸惑うほどだった。
毛ガニ
最後の勝負となる第四回戦にやって来たのは毛ガニだ。 実家の近くに産地があることもあり、僕はカニの中で毛ガニが一番好きだ。
大人になるまで毛ガニ以外のカニを食べたこともなかったので、カニといえば毛ガニのイメージがある。 なので、石川啄木の「われ泣きぬれて蟹とたはむる」も、毛ガニとたわむれているんだと、ずいぶん長いこと思っていた。 漂泊の末に毛ガニと遊ぶというのがわけわかんなくて好きな歌だったのだが、そうじゃないと知った時はショックだった。
カニミソで恍惚
地元で捕れる浜ゆでの毛ガニを食べて育ったので(最近はあまり捕れなくなって輸入しているらしいけど)、冷凍物は期待していなかったけれど、これが断固としてうまい。 特にカニミソのうまさはうっとりするほどだ。
じゃんけん4連勝
というわけで、カニじゃんけん大会は圧倒的な強さで僕が勝ち進み、四連覇となった。 ルールで決まったことなのであくまでも副次的なことだが、大好物のカニをたらふく食べることができたのもうれしい。 ただ、まだじゃんけんへのコンプレックスがぬぐいきれたわけではないので、つぎはロブスターと対戦したいと思う。