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はっけんの水曜日
 
スズメバチの巣で作るアート作品

ハチへの愛情あふれまくり

「ハチ博物館」に負けず劣らずスゴイ作品がてんこ盛りな「蜂天国」。こうなってくると、やっぱり気になるのが、どんな人がコレを作っているのかということ。

しかし残念なことに、ここでも制作者の人に会えなかったんですよね……。

受付のおばちゃん(館長さんらしいです)に話を聞いたところ、ここのオーナーはコンクリート製造会社の社長・塩澤義國さんといって、普段は本業が忙しいのであまり来ないけど、ハチの巣作りが盛んになる夏場にはよく来て作品作りに霧中になっているんだとか。

……そうか、夏に来ればよかったんですねぇ。

しかし、コンクリート製造会社の社長さんがどうしてハチの博物館なんて作ることになったんでしょうか。


あ、そこでつながってくるんだ

今、塩澤オーナーは民家などに作られてしまったスズメバチの巣を無料で撤去するという活動もしているそうです。

そして、その撤去した巣を使って自分の作品を作っているんだとか。確かに、あれだけ大量のハチの巣を手に入れるのは大変そうですからね。

スズメバチの巣を撤去したり、スズメバチの巣を使った作品を作ったり……となると、やはり刺される危険性は常につきまといます。

やはりここのおっちゃんも「ハチ博物館」の富永さんのように、わざとハチに刺されて免疫を作ったりしているんでしょうか。

……と思ったら、撤去や作品制作の時はちゃんと防護服を着ているから大丈夫なんだそうです。

「それに、スズメバチに害を加えなければ刺されることはない、という考えを持っている人なんで……」

と、言いますと?

塩澤オーナーはホントにハチを愛しまくっているので、たまに刺されることがあるからってハチが害虫のような扱いを受けていることに異議をとなえていて、このように「ハチに悪いことさえしなければ刺されることはないんですよ」という写真を撮ったり、

「ハチは畑の作物を荒らしたりしない!」という実験を行ったりして、ハチの地位向上に努めているそうです。

なんというハチ愛!


蜂天国の脇には、死んだハチの霊を慰める「蜂供養塔」が。まさに蜂天国ですよ

●蜂天国
長野県東御市加沢435-1
【電話】02668-63-3888
【営業時間】9〜18時(7月〜10月)、9〜17時(11月〜6月)
【定休日】無休


ハチ好きおじさんたちに会いたかった……

ハチの巣を使って作品を作るというジャンルが存在することを知ったのもはじめてなら、ハチをこんなに愛しているおっちゃんたちがいることを知ったのも初めてで、なかなか刺激の多い取材でした。

スズメバチの巣の、虫が作ったとは思えない複雑かつキレイな模様を見ていると、確かに大事に飾っておきたい気分になるんですよね。……あのバカでかい巣が自宅にあったらイヤですけど。

ただ、ハチの活動があまり活発ではない時期に行ってしまったため、巣作りの様子も、おっちゃんも見ることができなかったので、機会があれば夏場にもう一度訪れたいと思っています。


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