名古屋の食文化は独特だ。 名古屋発祥の食べ物を総称して、「名古屋めし」なんて言葉が使われるくらい独特だ。 その一つでもある台湾ラーメンなんて、台湾という名前がついているのに、台湾からの伝来のものではないのだから、どれだけ独創的なんだと思ってしまう。 きしめんなんていうのもあって、うどんを平べったくしたような食べ物なのだが、名古屋意外ではあまり見かけないし、うどんで良いじゃんとか思ってしまう。 でもせっかくだ、名古屋に来たついでだ、きしめんを食べてみよう。 それも名古屋随一のきしめん屋密集地帯で、食いまくってみよう。
(text by 上杉 天馬)
というわけで名古屋駅へ
食いまくってみよう、ということで名古屋駅に着きました。 ここから電車なりバスなりに乗って、きしめん屋密集地帯に行くのかと思ったら、どうやら違うようです、我ながら。 名古屋駅構内がきしめん屋の密集地帯らしいのです。 これは移動が楽です。 昨年公開の映画、「UDON」にちなんで、今回の題名を「KISHIMEN」にでもしようかな、でもそこまで無理する必要ないな、第一その映画見てないし…、とか考えながら駅構内を歩いていると、最初のきしめん屋が。
名古屋駅のプラットホームへ
名古屋駅構内にはきしめん屋が立並んでいるとのことだったのですが、前述の驛釜きしめんしかありません。 駅構内にある観光案内所に尋ねてみると、駅のホーム内に沢山あるそう。
在来線のホームにもそれぞれニ店舗
在来線のホームにもそれぞれ、ほとんどもれなくきしめん屋がある。(13・12番線以外) どこに行くにしても、どっから帰ってくるにしても、名古屋駅を利用している以上は、きしめんには困らないというわけだ。
名古屋駅構内だけで言えば、圧倒的なシェアを誇るのが「名代きしめん」。 ランチェスター戦略で言うところの、局地集中戦略というところだろうか、多分違うと思うが。 そしてなぜ12・13番線にはお店がないのだろうか? 不自然じゃないか…、とかその時は思ったが、東京に帰ってきてよくよく考えると、全ホームにきしめん屋がある方がおかしい。
名古屋駅構内にあるきしめん屋コンプリートを目指すということで、全種類のお店を回って、かけきしめんを食べました。(2店舗展以上開しているお店はその内の一つだけですが…)
名古屋駅構内におけるきしめん屋の勢力図
各店で出されたきしめんの写真を見ていると気づくのですが、器と盛り付け方が一緒なのが多いのです。
上記の4店舗で出されたきしめんはどれも、かつおぶしと油揚げとネギが乗り、白い器の両端に黒い模様があるところまで一緒。 盛り付けに関してはこれがスタンダードなのかもしれないが、器に関してはどうなんだ、偶然の一致か?
更に、今度はお店のロゴに注目してみると…
■結局名前が判らずじまいだったけど
とにかく、(名古屋駅構内の)きしめん屋は完全コンプリート、食べ尽くしたといっていってもいいだろう。 食のレポートのHPって人気だし、その中でもある特定のジャンルを極めつづけていくというスタイルには尊敬の念を抱く。 そんな今日この頃だったので、きしめんというあまり全国に広く分布はしていない食べ物だが、(更に言えば、その中でも名古屋駅構内というちっぽけな枠内だが、)全てのお店の味を食せたことには大満足だ。