千葉都市モノレール
千葉駅前の上空はモノレールの線路だらけだ。最大で4本の線路が並行に走っている。未来未来とはしゃいでいたが、これはすこしきもちわるい。
懸垂型のモノレールのため、下から見あげても見えるのは車体の底面だけ。銀色の車体にブルーの帯が通っていて、下から見られることを意識していることがわかる。
ちょうどモノレールを見上げていた場所のとなりには飲み屋があった。ここからモノレールのような未来チックな乗り物を下から眺めるのは、なんというか、「銀河鉄道999」でパスを手に入れる前の鉄郎が雪原から飛んでゆく銀河鉄道をながめているような気分だ(そういうシーンがあるんです、要は届かない思いというか、まあそんな感じの)。
とは言ってもモノレールの行き先は市役所とか県庁なのだが。ただでくれるのは機械の体ではなく、県民くらしの便利帳とかそんな小冊子だ。
乗ってみた
乗っていたのはサラリーマンや近所の主婦。日常の足になっている。僕ともうひとりのおじさんだけ必死にそとの景色を眺めていた。なれてないのがよくわかる。
モノレールはゆれて、古い電車のにおいがした。モノレールが夢の乗り物だった時代でとまっている。
モノレールはいつになっても永遠にやってこない未来だ。大人になることを夢見ているカツオぐらいせつない。サザエさんを見ている僕は彼が永遠に大人になれないのを知ってるわけだし。いまさらサザエさんネタでもないが。
実際、千葉都市モノレールは年間17億円の赤字を出して延伸計画の見直しが検討されているという。カツオはいつまでも小学生のままだ。
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