・今度来るときはなるべく、電車ではなく、車で来る、クーラーボックスも忘れない
・そのためには、車の運転を練習して、ペーパードライバー状態をなんとかする
・もしくは、車を持っている彼氏をつくる
・もしくは、朝市はあきらめて、純粋観光で来る
「……ねえ、要するにここは、どちらかというと、家族、もしくはデートで来るほうが楽しめる場所であって、女2人で来ると、微妙にわびしいなと、そういうことですかね?」
「そうかも」
日がのぼるにつれ、町は観光客、とくにカップルが目についた。「お泊まりに行くほどではないけど、遠出したい」都内のカップルには、丁度いい旅の距離なんだろう。
都内に戻るころには、ヘロヘロだった。
時計を見ると、まだ午後4時だった。
「それでも、11時間くらいかかった小旅行だったんだよなあ」
そう思いながら、ふたたび山手線に乗る。
冷凍マグロが手に重かった。
|