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はっけんの水曜日
 
三崎の朝市に、行ってみたかった




つまみはイカ系おかずだ。



いかコロッケ。



いかまん。八宝菜風の味付けがしてあった。




地元のじいちゃんたちも飲んでいた。

 

そのあと、朝市を離れて、三崎散策をした。

三崎の町は古い。建物も昔の日本人の身体サイズのままなので、何もかもが小さい。まるで映画のセットのようだ。

どこをとっても絵になる風景が続く。

「神社、駄菓子屋、点在するスナック、マグロ料理屋……なんというか、テーマパークみたいですね」
「リアルなナンジャタウン、っていう感じですね」
「そういえば『トロの休日』っていうゲームソフトで、舞台になってるらしいですよ」
「だからトロのぬいぐるみが、そこらじゅうに飾ってあるのかあ」
「トロ=マグロのトロ=マグロで有名な三崎、ってことらしいですよ…」






「トロ」もいたが、実際のネコも多かった。

「おいキミ、毎日、マグロ食べてるんだろう?」
「ウニャ?」




三崎のネコたちは、なにか余裕のようなものがあった。そこらじゅうに無防備に干物が干してある環境だから、ゴハンにはまったく困らないのだろう。

そのあと、「三崎フィッシャリーナ・ウォーフ・うらり」という常設の市場で、まぐろを買った。
冷凍まぐろは、うすい発泡スチロールでくるんでくれるので、持ち帰りができるのだ。

値段もとても安かった。中おち1キロで1000円。三崎産生マグロも、1本三千円から。



マグロの「卵」や「胃袋」、頭といった珍しいものもあった。



「とろまん」も食べてみた。結構美味しかった。
私達は寝不足がたたって疲れ果てて、ハイになり、いちいち張り紙に反応しては笑っていた。
「ペット専用だって、あはははは」
「バーベキュウーだって、あははははは」



「だんひる、だって、あははははは」




……お昼近くなってから、とりあえずマグロ料理を食べながら、反省会をした。





・今度来るときはなるべく、電車ではなく、車で来る、クーラーボックスも忘れない
・そのためには、車の運転を練習して、ペーパードライバー状態をなんとかする
・もしくは、車を持っている彼氏をつくる
・もしくは、朝市はあきらめて、純粋観光で来る

「……ねえ、要するにここは、どちらかというと、家族、もしくはデートで来るほうが楽しめる場所であって、女2人で来ると、微妙にわびしいなと、そういうことですかね?」
「そうかも」

日がのぼるにつれ、町は観光客、とくにカップルが目についた。「お泊まりに行くほどではないけど、遠出したい」都内のカップルには、丁度いい旅の距離なんだろう。

都内に戻るころには、ヘロヘロだった。
時計を見ると、まだ午後4時だった。
「それでも、11時間くらいかかった小旅行だったんだよなあ」
そう思いながら、ふたたび山手線に乗る。
冷凍マグロが手に重かった。


 

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