ここからは広報センターの峠さんとご一緒する事になりました。
梅田「ここには何人ぐらいの隊員がいらっしゃるんですか?」
峠「2000人ぐらいですかね。移動が多いし、演習に来ている隊員も多いので、何人常駐しているのかは僕にもよくわかりません」
梅田「各メディアとかでこういった食堂の風景とか見ない気がするんですけど取材の方ってここまで来るんですか?」
峠「来ないですね。そもそも取材の方がここまで入るのはあまり聞いたことがないですね」
御殿場まで来た甲斐があった。ただの食堂だけど。
梅田「カキフライタルタル定食、うまそうですね」
峠「今日は戦車に試乗される方が来るっていうことでちょっと豪華にしてもらったんですよ。普段は土日といえばパンとかおにぎりとか、いわゆる中隊配食と呼ばれるものなんですよ」
そう説明していた峠さんはうれしそうにカキフライ定食のディスプレイを眺めていました。さきほどから僕の思っていた自衛隊員の気難しそうなイメージが音をたてて崩れていっています。
峠「僕はいろんな駐屯地で飯を食べましたが、この板妻駐屯地は全国でもかなりおいしいほうですね」
梅田「駐屯地によって味が違うんですか?」
峠「食事も隊員が作るんで個性がでます。ほとんど男手で作ってますから、自衛隊に入隊する前は料理できなかった人もめちゃくちゃ料理がうまくなる人もいるんですよ」
梅田「へー」
峠「アメリカで食べたときはまずかったなー、食えたもんじゃないですよ。やっぱり日本人の感性ってあるんでしょうね」
梅田「確かにアメリカ軍は料理における繊細さとか持ち合わせてなさそうですね」
峠「もうぜんぜんだめですよ。まあ僕が日本人だからかもしれませんがね(笑)」
食堂には1ヶ月の献立表がおいてあったので眺めていると『希望献立』の日(隊員の希望のメニューが出る)や、『直長おすすめメニューの日』などがあったりと、辛い訓練に勤しむ隊員のために楽しく過ごしてもらおうという計らいがあるようです。
ちなみに今月の希望献立のメニューは和風サイコロステーキでした。
|