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特集


はっけんの水曜日
 
コーヒーで健康を取り戻せ

ということでゴボウです

食えるリースを作ったときにもお世話になった太い根の野菜、ゴボウ。最初ダイコンの方が太いんじゃないかとか思ったが、たぶんコーヒーに近づけるためにはある程度アクというか苦味みたいなのがないといけないんじゃないかと思った。ということでゴボウだ。前にきんぴらを作ろうと、刻んで水につけておいたら水が茶色くなったのを覚えている。そのポテンシャルは計り知れない。


ゴボウ、頼りにしてるぜ。
単純にタンポポの10倍くらい太いです。

 

ゴボウエキス拡散。

同じ要領でゴボウをコーヒーに

まずはゴボウを乾燥させなくてはいけないわけだが、自然乾燥するにはかなり時間がかかりそうだと思い、モグサ作りの時同様ここはいっちょ文明を使うことにした。

ゴボウを刻んでレンジでチンして乾燥させる。すると恐ろしいほどの水蒸気が部屋中に立ち込めた。しかも強力にゴボウ臭を含んだえぐい蒸気だ。目が痛い。だけどおかげでゴボウはカラカラに乾燥した。もう元がゴボウだったなんて八百屋にすらわからないだろう。

乾燥したゴボウをタンポポと同じようにフライパンで炒める。焙煎されたゴボウは色的にコーヒーにすごく近かった。

乾燥したゴボウを丁寧に焙煎していきます。
見よ、このコーヒーっぷり。
お湯でゴボウがよみがえります。

ミキサーで砕いたゴボウの粉にお湯を注ぎドリップする。焙煎中はほとんど焦げ臭い匂いしかしなかったのに、熱湯をかけるとインスタント食品みたいにゴボウの匂いがよみがえってきた。正直逃げたい。だけどこれはアロマだ、アロマなんだ、と自分に言い聞かせて最後まで抽出を見守った。

どうだこのコーヒーぶり。

完全に見た目コーヒーです

出来上がったゴボウコーヒーを見て驚いた。立ち込めるゴボウの匂いだけが気になるところだが、その見た目たるや見事にコーヒーなのだ。これならコーヒーですと言って人に出すこともできるだろう。口をつけるまでは誰も気付かないはずだ。

ゴボウコーヒーを出された人が、知らずに一気飲みしてしまった、という状況を想定して試飲してみた。

一気に飲み干すと、ゴボウの匂いとエキスが鼻から口からおれがおれがという勢いで飛び込んでくる。ゴボウのエグさがこの一杯に凝縮されている感じだ。それにこげた苦味が加わることでまずさは加速、エキスはそのまま脳へ達し、意識をゴボウで一杯にした。

ゴボウエキス、一気飲み。
がう。

  

ゴボウコーヒーは、タンポポに比べればコーヒーと呼べるものに近づいていた。ここまできてやっとコーヒーというものが見えてきた気がする。要するに少し苦味や渋みのある素材を焙煎してドリップしたもの、それが公義のコーヒーなのだ。それを実証するためにもう一種類素材が欲しかった。

苦味、渋みのある素材で乾燥させて焙煎できるもの。

あ、あったあった。



 

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