下高井戸のミカサヤ
続いて二軒目は、京王線下高井戸駅から歩いてすぐのところにある。
暖かみのある商店街の中に、下高井戸のミカサヤはある。今度の屋号は「三笠屋」ではなく「三笠家」だ。
このお店はどこの町にもひとつはあるような、そんな風情のお団子屋さんで、栗橋の三笠屋ほどネタがある訳ではないようだ（それが当たり前なんだけど）。 しかし戦前から商いを続け、「昔ながらに」を標榜する商品はどれも本当に美味しそう。そんな中でもひときわ美味しそうな「上用まんじゅう」と「豆大福」を購入し、店を後にした。
三笠家 東京都世田谷区赤堤4-46-8 https://www.wagashi.or.jp/tokyo/shop/2239.htm
それではいよいよ実食に移るとしよう。
・栗橋の三笠屋実食
静まんじゅう
モチモチとしてしっとりとした皮の中に、甘さを抑えた餡が入っていてとても美味しい。
いがまんじゅう
塩味の強い赤飯が、静まんじゅうとはまた違った趣のおまんじゅうの上に乗っている。珍しい上にウマイ！！
静御前もなか
三色それぞれで味が違う。薄く焼かれた皮の中にそれぞれ、茶色のものには普通 の餡、桃色のものには白あん、白にはゆず餡が入っている。ウマイ！！ 特にゆず餡のものがお勧め。
・下高井戸の三笠家実食
上用まんじゅう（右）と豆大福（左）
まずは豆大福。皮は薄く、甘さと塩気が共に控えめで極めて上品な味わいだ。ウマイ！！
続いては上用まんじゅう。皮がぷりぷりとしていて、中の餡の甘さも丁度良い。これもウマイ！！
今回買った甘味を携えて、おじいちゃんの遺影にお線香をあげに、お母さんと近所に住む親戚 の家に行った。近くに住んでいるのに、最後にお線香をあげたのはもう何年も前になる。
夢に出てきたおじいちゃんのいいつけに従って、甘味を買いにかけずり回るだなんて馬鹿げてたと思ったりもするけど、もしかしたら本当は、甘味なんてただの口実で、実はおじいちゃんにお線香をあげに行きたかっただけなのかもしれない、と思ったりもした。
仏壇に甘味をお供えした後、お母さんも親戚のおじさん達も、持っていった甘味を「美味しいねえ」と口々に言いながら食べた。誰もミカサヤのことなんて知らなかったけど、どれもとても美味しかったからいいかな、なんて思った。
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