人がいない
入ってすぐの場所に、いきなり休憩所があった。花も売っている。「よし、まずはぐるっと一周して、一服しに戻って来よう」と、とにかく手当たり次第に歩くことにした。
それにしても、本当に人がいない。かくいう私も、お盆やお彼岸くらいしか墓参りをしないが、それにしても、心配になるほどに人がいない。墓地って、こんなに無人だったのか?
たまに「あっ、人だ!」と思っても、近所の住人がジョギングをしていたり、犬を散歩させているだけ。
あまりの無人っぷりに、たまに近所の人とすれ違うだけで、妙に警戒するようになってしまった。明らかに幽霊より、人間の方が怖くなっている。墓地でのんびりするのも大変だ。
「近所の人より、自分の方がよっほど怪しいんじゃないか」と、今、これを書きながら気が付いた。…今度行く時は、花を持参しよう。
ただ見てるだけで楽しい
多磨霊園は宗派を問わない都営の墓地だ。とにかく、いろんなタイプのお墓がある。
お宅訪問のテレビを見ていて「こんな家に住みたい」と思うことがあるように、「こんな墓に入りたい」と思う物件がたくさんあった。
これは亡くなった方の趣味なのか、はたまた残された方の趣味なのか…と、考えさせられる物もあり、それはそれで楽しめる。
ただ、ブラブラと歩いているだけで楽しい。