命綱をつけて試してみる
近くで見ると更に流れが速く見える。 大きめな枝があっという間に目の前を通り過ぎていく。
「やっぱり引き返すか……」
半ば諦めてスタッフに声をかけるとスタッフが川を見つめながら言った。
スタッフ「でもどうでしょう。川の真ん中あたりは確かに流れが急ですけど、端の方は比較的穏やかに見えます」
確かに。 言われてみれば端の方は緩やかだ。
「じゃあ、こうしよう。一度、命綱をつけて端っこを下ってみて、大丈夫そうだった本格的に下ろう」
ここで今回のルートを説明しよう。 上記の地図にある通り、丸子橋付近からスタートして、うねうねと17キロほど下って行き、最終的には海に出る。これが、全行程だ。
海水パンツに履き替え、ヘルメットも被った。 ライフセーバーが売り切れだったので、大きめの浮き輪で代用する。その浮き輪に20メートルの虎ロープをくくり付け、岸で持っていてもらう。
これならば急流で流されてしまう心配はないだろう。
ゆっくりと川に出る。
筏がちゃんと浮いたのは良かった。僕の体重が約60キロで、使用したペットボトルは60個。つまり、1キロ浮かすのに2リットルのペットボトル1本を目安とすればいいらしい。もし、ペットボトルの筏を作る機会がありましたら、ご参考下さい。
で、問題はこの急流だ。
あっという間に虎ロープがいっぱいいっぱいになってしまうほど、結構なスピードで流された。
危ないので一旦着岸して検討しよう。