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特集


ひらめきの月曜日
 
距離を置きつつ一緒にお出かけ

遠くの人と出かける、フィナーレへ

トランシーバーで会話しながら引き続き距離を取りつつ渋谷駅方面に帰ってきた。道すがら、何か気になる物事があるたびにトランシーバーで呼んで会話する。

宮城「西武デパートのA館とB館をつなぐ渡り廊下、これ子供の頃かっこいいって思ってたんですが、今見てもかっこいいですねえ」
古賀「あー、本当だ。かっこいい」

西武の渡り廊下

古賀「わたし、学校の校舎を連想するとき、はじめに渡り廊下を思い出します」
宮城「へえ」
古賀「なんか、青春って感じがしますよ。学校の渡り廊下って」

ふたりで、ぼちぼち喋った。トランシーバーや携帯だと現状を説明する必要があるため、言葉数が多くなると書いたが、その会話、普通に隣で喋るよりも集中することも分かった。

特にトランシーバーは携帯よりもやや聞き取りづらいため、会話がじっくり進む。

渡り廊下の内部へ

そうこうしているうちに、タイムアップ。別れの時間がやってきた。宮城さんは仕事を抜けてきてくれたため、事務所に戻らねばならないのだ。

最後の最後まで計画を遂行したいため、距離をとったまま別れることにした。

別れの挨拶も離れたままで

古賀「いやいや、どうもありがとうございました」
宮城「いえ、こちらこそ楽しかったです」
古賀「楽しかったですか?! 本当に?」
宮城「ええ、楽しかったですよ」
古賀「実は私も楽しかったんですよ。すごく」

ありがとう宮城さん

古賀「じゃあ、またー」
宮城「おつかれさまでしたー」

かくして、宮城さんは仕事へ戻っていかれた。不思議な体験だったが、宮城さんもそういってくれた通り、楽しかった。

トランシーバーに慣れてからは気まずいような雰囲気にすらならなかった。今度会ったときは近くにいても気まずくならずに仲良くできるだろうか。自信はちょっとあります。


なにやってんだろう。

いや、もうやっているうちに、何が何やらになってしまった。沈黙が怖くて離れてみたら、妙に喋りたくなって、結局ほぼずっと喋り倒していた気がする。顔が見えないという伝わりにくさを埋めようとして喋ってしまうのだ。

現代人は携帯電話に依存しているようなことを何かといわれる。が、直接会って話すよりも、電話やメールは伝えるのが大変だ。めんどくさい。

でも、そうゆうある種の「めんどくささ」みたいなもんがコミュニケーションをやりやすくするのかもしれない。

今回の「遠くの人と一緒にでかける」方法、倦怠期のカップルの方々なんかにもぜひお勧めしたいです。なんか、なんか言い表しにくいんですが楽しいんですよ。

カフェの芝生にて。モコモコの犬とも2人時間差でたわむれました


 

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