母に詳しい住所を聞き、僕が生まれてから6歳まで住んでいた団地を訪れた。ここはJRの社宅になってる。旧国鉄(現JR)に勤めていた父はちょうど国鉄民営化の際に会社を辞め、この社宅を出なければいけない事になり、この街を引っ越した。
母に当時の事を聞いてみた。
母に当時の事で覚えてる事があったら話してほしいと言ったら僕が当時仲のよかった友達4人の名前を教えてくれた。
・はやし ともくん(一番仲がよかったらしい)
・はやし きよこちゃん(ともくんの妹、いつも兄弟一緒にいた)
・やまがき たえこちゃん(よく2人で遊んでいたそうな)
・(名字不明) ひろくん(ともくん、ひろくん、そして僕の3人が近所で評判の悪ガキトリオだったそうな)
母になんかおもしろいエピソードをおしえてくれと言ったら恥ずかしい話を教えてくれた。
ある日、我が息子が泣いて家に帰ってきてなんだと思ったら、腕に大きな歯形があった。
「誰に噛まれたの?」
って聞いたら泣きながら「きよこちゃんに」って言っていたそうな。女の子に泣かされるなんて情けない子だねーと母は不甲斐ない我が子を責めたそうだ。
母に、なんできよこちゃんに腕を噛まれたんだろうね? と聞いたら
「さあ、分からない。ケンカでもしたんじゃないの?」
と母。
おぼろげな記憶や想像力で考えていくと、おそらく僕はいつも兄弟仲良かったともくんときよこちゃんに嫉妬していたんじゃないだろうか。一人っ子だった僕はいつも仲の良かった兄弟がうらやましくて、嫉妬から何か2人にいじわるをしたのではないか? それできよこちゃんに仕返しに腕を噛まれて泣いたっていうのはどうだろう。
どっちにしても情けないエピソードだ。
他には何かエピソードはないか、と訪ねたところ
・うんこおもらし事件
・田んぼでこけて泥だらけになった事件
と、事件の名前だけでどんな内容だったかわかるようなエピソードがでてきた。
……なんだかこれ以上旧市街を歩いていてもいい事がないような気がしてきたので新市街のほうに行く事にします。 |