万博公園の苦い思い出。
万博公園は大きく分けると「記念公園」と「エキスポランド」に分かれる。エキスポランドは遊園地で、記念公園はただ景観が美しくて、太陽の塔のある公園だ。
ここに思春期の苦い思い出がある。
高校生の時、僕は初めて女の子とデートらしきデートをした。友人に冷やかされる中、意中の女の子と万博公園に行く約束を取り付けたのだ。
女の子は万博公園内の遊園地、エキスポランドに行くと思っていたようだ。
しかし、「一風変わった男だと思われたい」という変な思いがあった僕は、デートコースの定番エキスポランドをあえてはずして、記念公園のほうに向かった。今思うと背伸びをして、公園で大人のデートがしたいという思いがあったのだろう。いかにも男子高校生らしい発想である。
記念公園には「国立民族博物館」という、世界の民族衣装や風土品が見られる博物館があって、そこに女の子を連れていった。
僕「ほら、あれがイヌイットの服やで。あんなに薄くても防寒性があるらしいんや」
女の子「……そうなんや」
僕「これがインドの楽器、シタールやで。ジョージ・ハリスンが持ち帰ったという。エキゾチックな音やろ?」
女の子「……そうなんや」
僕「……つまらん?」
女の子「いや。そんな事ないよ」
ジェットコースターや観覧車でのベタなデートをイメージしていた女の子にとってはシタール鑑賞や民族服鑑賞はつらい。
途中から僕の話そっちのけでポケベルばっかりいじっていた女の子はこの日のデート以来、すっかり連絡がとれなくなった。ま、今思うと当然の成り行きなんですが。
当時はショックでした。
そのうえ友人にもバカにされる結末になった。
ちくしょー!! |