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特集


ロマンの木曜日
 
「いらっしゃいませ」を鑑賞する

■「いらっしゃいませFEMME」へのオブジェクション

前ページのメロディアスな「歌うように」タイプの正反対のタイプが以下である。


きいてみる↓
●平坦タイプNo.1●


 

きいてみる↓
●平坦タイプNo.2●

 

きいてみる↓
●平坦タイプNo.3●


過剰な節回しが横行する「いらっしゃいませFEMME」界にあって、あえてその流れにたいして異議を唱える前衛派である。「いらっしゃいませFEMME」のカウンターカルチャーと言っても良いだろう。

感情を排した徹底したモノトーンな節回しは、もはや集客のための呼び込みという機能から脱皮し、むしろ「いらっしゃいませFEMMEとはなにか」、という根源的問いかけを我々に投げかけているのである。そのミニマルな作品世界は「いらっしゃいませFEMME」の意味解釈自体を聞き手にゆだねることで、「パフォーマー/聴衆」という近代がもたらした二元的対立項を解体する試みなのだ。なんの話だ。

「No.4」は最期の最期でちょっとうわずっているのが惜しまれる。

今後は地域性なども研究していきたい

2ページ目でギャル向けブランドの「いらっしゃいませFEMME」が聞き応えがあると書いた。その事実を発見した後、であればと渋谷109へ赴いた。しかしぜんぜん収集できなかった。

なぜか。この手の店ではものすごい音量でBGMが流れているのである。しかもトランス系。録音したものを聞いても人の声なんて聞こえやしない。

「もしかしてこの『いらっしゃいませFEMM』の変な節回しと耳に付く鼻声発声は、BGMに負けないためのものなのでは」とごく当たり前の結論に落ち着いたところで今回は終わりにしたい。



 

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